トランプ政権の「国家安全保障戦略」が2026年の市場テーマになるとき、原油だけでなく、鉱物資源エネルギー、穀物や油糧種子にも波及し、商品相場全般の「価格形成の構造とパターン」を変えるものになる可能性がある。
しかし、現在の時点では、当社は結論を急がず、分析します。
ベネズエラ
2026年1月3日、トランプ大統領はベネズエラの首都カラカスを攻撃し、マドゥロ大統領を拘束し、米国に移送した。
CNNは次のように伝えた。
●米国のトランプ大統領は1月3日、ベネズエラのマドゥロ大統領の拘束を受け、米国はベネズエラを無期限に「運営する」と述べた。「安全で適切かつ賢明な政権移行が実現するまで、我々は当該の国を運営していくつもりだ」と、米フロリダ州の自宅「マール・ア・ラーゴ」で行われた記者会見でトランプ氏は述べた。
●トランプ氏はまた、ベネズエラのエネルギーインフラを米国の石油会社に引き継ぐことを承認する計画があると述べ、石油会社はこのプロジェクトに「数十億ドル」を費やすだろうと主張した。「我々は世界最大規模の米国の巨大石油会社を派遣し、数十億ドルを投じて、ひどく壊れたインフラ、石油インフラを修復するつもりだ。それによって国のための利益を獲得していく」とトランプ氏は語った。
●トランプ大統領は「新たな国家安全保障戦略のもと、アメリカの西半球での優位は二度と揺らぐことはない」と述べた。
トランプ政権の「国家安全保障戦略」(NSS 2025)
トランプ政権が2025年12月5日に公表した「国家安全保障戦略」(NSS 2025)について
当社は「たぶん、うまく行かない」と考えながらも・・
「原油の売り方は次のように理解した可能性が高い」という形で分析し、情勢を予想した。
原油の売り方の思惑
(ⅰ)国家の優先=各国が自国の利益を優先する時、世界は最も円滑に機能する。
(ⅱ)世界を、米国、ロシア、中国、それぞれの勢力圏(Sphere of Influence)で分割する。
(ⅲ)西半球(グリーンランド、カナダ~パナマ、ベネズエラ、ブラジル等)は米国の縄張り.
欧州では「米露の戦略的安定」
アジアでは「米中の戦略的安定」
(ⅳ)世界の秩序は、これら大国間の「協調」「取引」と「管理」を意味する。
トランプにとって「ロシアのプーチン」「中国の習近平」は取引相手。
2026年の市場テーマ
欧州で「ウクライナをめぐる戦争終結案」が協議されていることは、
その「戦争終結案」を協議すること自体が「大国間の協調、取引、管理」を意味するものであったので、弱気を勇気づけ、その売りを加速させた。
ウクライナについて、ロシアが受入可能な提案と取引になる。それがトランプの「ディール」になる。アジアについては、中国が受入可能な提案と取引になる。それがトランプのの「ディール」になる。
それによって、12月8日(月)以降の原油相場で(ⅰ)アジア向け中東原油のプレミアムが剥落し、(ⅱ)2026年の原油の供給過剰を売った。
トランプの「国家安全保障戦略」とその「ディール」は2026年に本格化すると考えられる。トランプ政権の「国家安全保障戦略」が2026年の市場テーマになるとき、原油だけでなく、鉱物資源エネルギー、穀物や油糧種子にも波及し、商品相場全般の「価格形成の構造とパターン」を変えるものになる。
1月3日のベネズエラ。
トランプ大統領は「米国がベネズエラを運営する」、ベネズエラの石油利権を修復すると表明した。ベネズエラの石油はキューバに渡さない可能性が高い。
アイルランド、カナダから中米パナマ、ベネズエラ、さらに南米の西半球は米国の縄張り。
米国の縄張りである西半球から、他国(欧州やロシア、中国など)の影響は容認せず締め出す。
2025年12月5日の「国家安全保障戦略」(NSS 2025)で記した「モンロー主義に対するトランプ・コロラリー(corollary)」=モンロー主義のトランプ的帰結です。
これが、うまく行くのかどうか?
米国民や原油の売り方はこれに追従している。原油相場では売りの思惑が連鎖しやすい。
当社は、トランプ政権の「国家安全保障戦略」(NSS
2025)について疑問に思っています。
その消化に時間がかかると思うので、結論を急がず、情勢を分析します。
本日1月5日(月)の原油価格
ファンドは「国家安全保障戦略」に追従しており、売ってくる可能性が高い。
ICEブレント原油先物 2026年1月5日(月)
限月 始値 高値 安値 帳入値 終値
03月限 2026 60.99
04月限 2026 60.50
05月限 2026 60.19
06月限 2026 60.38
07月限 2026 59.95
08月限 2026 59.91
09月限 2026 59.88
ICEブレント原油先物 2026年1月2日(金)
限月 始値 高値 安値 帳入値 終値
前日比
03月限 2026 60.86 61.38 60.01 60.75 60.80 -0.11
04月限 2026 60.50 61.00 59.68 60.43 60.46 -0.09
05月限 2026 60.34 60.81 59.54 60.28 60.32 -0.05
06月限 2026 60.27 60.72 59.50 60.24 60.28 -0.01
07月限 2026 60.26 60.67 59.50 60.24 60.22 -0.05
08月限 2026 60.22 60.65 59.52 60.24 60.28 +0.04
09月限 2026 60.20 60.61 59.53 60.24 60.27 +0.08