タグ:ドバイ原油

戦争を終結させるにも、物流機能を回復させるにも、想定以上の時間がかかります。

(1)実効性のある枠組みの構築という点で、米国とイランのへだたりは大きい。

(2)米イランの「停戦」は事実上、すでに形骸化している。
米イラン協議に関与しているパ
キスタン筋によると、「停戦」は米東部時間422日午後8時に期限切れとなる。しかし、この「停戦」は当初からイスラエル、米国、イランなどの間で不一致があり、ホルムズ海峡はイスラム革命防衛隊(IRGC)によって閉鎖されており、停戦は米国の逆封鎖によって形骸化しています。

(3)本質的なプレイヤーは、当初から「イスラエル」と「イスラム革命防衛隊」です。
メディアのなかでは「イラン外務省とイスラム革命防衛隊(
IRGC)の亀裂」「イランの二重権力が正常化をさまたげている」などと報道する向きがあるが、イランの国家体制-政治制度-統治形態に変化は生じていない。この戦争において、当初から「イスラエル」と「イスラム革命防衛隊」(IRGC)は本質的なプレイヤーです。当社は、米イラン協議がどのように進行しようとも「一気にかたづく」ことはないと考えています。

(4)安定した航路と調達先を前提とした従来のサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。原油、石油製品、アルミなど、安定供給が損なわれているので、その影響は現物市場で拡大している。長期化するにともなって「Critical」になる。物事にはそれぞれ、必要とする時間を見込んでおかなければならないと考えています。

「安定供給」が損なわれているとき、ブレント原油「39日」がサポート基準です。

【1】今朝のICEブレント原油先物

39日のサポート基準
限月              当社が想定した39日のサポート
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

ICEブレント原油先物 2026421日(火)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06
月限 2026  94.48
07
月限 2026  89.40
08
月限 2026  86.21
09
月限 2026  84.05
10
月限 2026  82.31
11
月限 2026  80.98
12
月限 2026  79.89

ICEブレント原油先物 2026420日(月)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06月限 2026  96.12  97.50  92.75  95.48  93.80  +1.38
07月限 2026  91.00  92.17  88.48  90.43  88.68  +0.52
08月限 2026  87.10  88.67  85.35  87.20  85.35  +0.14
09月限 2026  84.30  86.11  83.22  85.00  83.22  +0.09
10月限 2026  83.29  84.18  81.73  83.28  81.73  +0.58
11月限 2026  81.52  82.91  80.47  81.92  80.47  +0.51
12月限 2026  80.50  81.82  79.40  80.78  79.40  +0.03

ICEブレント原油先物 2026417日(金)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06
月限 2026  98.45  98.98  86.09  90.38  92.42  -5.79
07
月限 2026  92.77  93.10  83.44  86.51  88.16  -4.64
08
月限 2026  89.11  89.39  81.45  83.86  85.21  -4.05
09
月限 2026  86.73  86.97  79.96  82.01  83.13  -3.72
10
月限 2026  84.94  85.13  78.68  80.54  81.15  -3.90
11
月限 2026  83.62  83.76  77.65  79.41  79.96  -3.75
12
月限 2026  82.48  82.65  76.75  78.45  79.37  -3.24

市場人気は「すぐにでも戦争が終わる」と期待しているので、中東原油のプレミアムが縮小している。

【2】ブレント/ドバイの価格差

国際原油取引の指標である「ICEブレント原油先物」が「1ドル」変動したとき、ドバイ原油も同じ値幅を動くというわけではない。市場が「戦争の終結」期待をつのらせると、アジア向け中東原油の価格指標であるドバイ原油やオマーン原油期近は「ブレント原油に対するプレミアム」を低下させている。

ブレント原油先物は「39日」がサポートしているが、アジア向け中東原油はそのプレミアムが低下した。「すぐにでも戦争が終わる」との市場の期待感は、期近から中東原油のプレミアムを引き下げた。

1番限、2番限で「ブレント/ドバイ」の価格差が縮小している。

すでに「ブレント/ドバイ」の価格差を詰めてきているので、米イラン協議をめぐる目の前の印象が変わると、アジア向け中東原油は再び変動する可能性が高い。価格差の伸縮もひとつの運動です。

プラッツドバイ原油
日付       4月限   5月限   6月限  7月限   8月限   9月限
04/2026)   101.654  87.841  86.257  84.636  83.137  81.874
04/17
26)   100.446  84.669  83.068  81.779  80.599  79.483
04/16
26)   104.934  93.355  90.057  87.766  85.891  84.569
04/15
26)   105.514  91.502  88.127  86.238  84.644  83.492
04/14
26)   103.007  90.964  87.582  85.647  84.073  82.903

04/1326)   105.525  94.667  90.653  88.238  86.350  85.064
04/1026)   100.753  90.765  87.512  85.337  83.680  82.591
04/0926)   102.703  91.883  87.863  85.300  83.368  82.111
04/0826)   104.152  90.723  87.358  84.677  82.802  81.625
04/0726)   119.053  102.373  93.702  88.840  85.625  83.941
04/0626)   120.432  102.577  93.375  88.114  84.741  82.952
04/0326)   Good Friday
04/0226)   117.251  101.989  93.262  87.595  84.041  82.137
04/0126)   105.125  94.320  88.025  84.209  81.378  80.050

※アジア市場の査定は「午後530分」です。630分には、本日の査定価格をウェブサイトで更新します。

●明日422日(水)は、財務省貿易統計「3月原油CIF」発表です。


当社は、戦争を終結させるにも、物流機能を回復させるにも、想定以上の時間がかかると考えています。米イラン協議がどのように進展しようとも一気に「かたづく」ことはない。

●分析担当者が注意すべきこと
トランプ大統領は毎日、よくしゃべる。しかし、幾つかの点で気になることがあります。

(1)Mirror Imaging(ミラー・イメージング)
イラン政府およびイスラム革命防衛隊(IRGC)、そしてイスラエルが、米国と同じインセンティブや思考方法で考え、行動すると想定するなら、それは根拠のない思い込みになる。

政治体制、社会情勢、歴史・文化的背景、価値観等が異なれば、分析対象の思考、行動等は異なるものになる。たとえば、日本と中国、日本と韓国のあいだでさえ、「常識的に考えれば」という際の「常識」は共有されていない。外交・軍事においては、国内要因が突き出てくるときがある。Mirror Imaging(ミラー・イメージング)とは、「分析対象の国家、組織等が当方と同様の思考方法に基づき考え、行動するだろう」という根拠のない思い込みのことをいう。イスラム革命防衛隊(IRGC)やイスラエルが、トランプと同じインセンティブ、思考方法で行動しているわけではない。

(2)Clientism(相手方過信症、赴任国依存症)
分析担当者が特定の事項(国、組織、個人等)の分析に長い期間にわたって没頭し過ぎると、分析対象に対する愛着や共感を覚えるなどして、客観性を持って批判的に接することができにくくなることがある。現在の米イラン協議では、パキスタン軍のムニール陸軍参謀長(元帥)が活発に動いている。

トランプ大統領は、パキスタン軍のパートナーの考えを分けることができているのか。

(3)Collection Swarm Ball Phenomenon(幼稚園児のサッカー)
われわれは、何人もの幼稚園児が、団子になってボールに殺到し、わめきころげながら、そのボールを追いかける様子を想像することができる。市場人気とかメディア報道、さらにインテリジェンス機関もそれと同じで、皆が一斉に特定のイベントとかテーマに殺到する。目の前の印象を過大評価し、それを将来の推定の基準にしようとする。しかし、そうした気分や雰囲気は、時間が経つと忘れさられている。

転がるボールを団子になって追いかけるのではなく、このあとボールが蹴り出されてくる方向を予測し、それに備えて動くことが必要になる。

●当社の立場と意見
〇現在、ペルシャ湾-ホルムズ海峡の円滑な物流機能は損なわれている。
〇安定した航路と調達先を前提としたサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。
〇安定供給が損なわれているので、供給不足の懸念は払拭されていない。
〇今回の戦争が終わっても「戦前に戻る」わけではない。
〇戦争の終結にも、物流機能の回復にも、想定以上の時間がかかる。

当社は、中東原油の「安定供給」が損なわれているとき、ブレント原油「39日」がサポートの基準と予想しています。円滑な物流機能が混乱しているために、ブレント原油「39日」がサポートになるわけです。先回りした売りは、現物取引から突き上げられると考えています。

【1】39日のサポート
限月             当社が想定した39日のサポート
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

【2】今朝のICEブレント原油先物
ブレント原油先物の「39日」のサポートは継続しています。

ICEブレント原油先物 2026416日(木) 
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06月限 2026  94.62  99.80  94.43  99.39  98.21  +3.34
07月限 2026  90.39  93.85  90.18  93.57  92.80  +2.19
08月限 2026  87.59  90.10  87.45  89.83  89.26  +1.47
09月限 2026  85.55  87.56  85.43  87.30  86.85  +1.11
10月限 2026  84.00  85.62  83.88  85.39  85.05  +0.84
11月限 2026  82.75  84.19  82.68  83.97  83.71  +0.77
12
月限 2026  81.80  82.97  81.64  82.78  82.64  +0.71

【3】Dated Brentとドバイ原油
期近の下値は支持されており、限月間価格差は縮小しています。

Platts Dated Brent
日付       4月限   5月限   6月限   7月限   8月限   9月限
04/17
26
04/16
26)    117.69   99.93   94.07   90.42   87.70   85.84
04/15
26)    118.89   96.53   91.89   88.96   86.73   85.06
04/14
26)    120.96   100.10   92.01   88.52   86.14   84.25
04/13
26)    124.91   104.36   95.43   91.27   88.57   86.32
04/10
26)    120.10   98.44   91.99   88.19   85.88   84.09
04/09
26)    121.99   99.90   92.49   88.35   85.43   83.48
04/08
26)    118.52   96.89   91.07   87.61   85.26   83.24
04/07
26)    134.23   113.40  102.18   94.70   89.37   85.98
04/06
26)    133.26   113.44   101.72   93.78   88.37   85.02
04/03
26)    Good Friday
04/02
26)    131.55   112.71  100.69   92.50   86.39   83.19
04/01
26)    119.21   104.03   94.33   88.54   84.50   81.81

プラッツドバイ原油
日付       4月限   5月限  6月限   7月限   8月限   9月限
04/1726
04/16
26)   104.934  93.355  90.057  87.766  85.891  84.569
04/15
26)   105.514  91.502  88.127  86.238  84.644  83.492
04/14
26)   103.007  90.964  87.582  85.647  84.073  82.903

04/1326)   105.525  94.667  90.653  88.238  86.350  85.064
04/1026)   100.753  90.765  87.512  85.337  83.680  82.591
04/0926)   102.703  91.883  87.863  85.300  83.368  82.111
04/0826)   104.152  90.723  87.358  84.677  82.802  81.625
04/0726)   119.053  102.373  93.702  88.840  85.625  83.941
04/0626)   120.432  102.577  93.375  88.114  84.741  82.952
04/0326)   Good Friday
04/0226)   117.251  101.989  93.262  87.595  84.041  82.137
04/0126)   105.125  94.320  88.025  84.209  81.378  80.050

【4】ICEブレント原油先物とGMEオマーン原油先物
アジア査定時間(東京時間午後530分)の価格比※GME Marker Price

日付    ICEブレント原油6月限   GMEオマーン原油6月限     価格差
04/1726
04/16
26)      96.42         101.25        +4.83
04/15
26)      95.12         100.99        +5.87
04/14
26)      98.56         102.92        +4.36

04/1326)      102.13         105.83        +3.70
04/1026)      97.53         100.19        +2.66
04/09
26)       98.02         101.88        +3.86

04/0826)      95.48          99.06        +3.58

417日(金)午前10時以降の動きに大きな変化がなければ、本日の送信はこれで終わります。午後630分には、本日の査定価格をウェブサイトで更新します。


戦争を終結させるにも、物流機能を回復させるにも、想定以上の時間がかかる。
当社は、中東原油の「安定供給」が損なわれているとき、ブレント原油先物「39日」がサポートとして働くと予想してきた。本日416日(木)も同じです。

ICEブレント原油先物とGMEオマーン原油 Marker Price
アジア査定時間(東京時間午後530分)の価格比
このかん中東原油のプレミアムは拡大しています。
日付    ICEブレント原油6月限  GMEオマーン原油6月限    価格差
04/1526)     95.12        100.99        +5.87
04/14
26)     98.56        102.92        +4.36

04/1326)     102.13        105.83        +3.70
04/1026)     97.53        100.19        +2.66
04/09
26)      98.02        101.88        +3.86

04/0826)     95.48         99.06        +3.58

【1】39日のサポート基準
中東原油の「安定供給」が損なわれているとき、ブレント原油先物「39日」がサポートです。

限月             当社が想定した39日のサポート
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

【2】今朝のICEブレント原油先物
ICE
ブレント原油先物 2026415日(水)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値  前日比
06
月限 2026  94.33  96.90  93.93  94.93  94.87  -0.47
07
月限 2026  90.08  92.56  89.67  90.81  90.61  -0.27
08
月限 2026  87.02  89.31  86.64  88.02  87.79  +0.16
09
月限 2026  85.01  86.96  84.57  85.99  85.74  +0.30
10
月限 2026  83.34  85.16  83.03  84.40  84.21  +0.39
11
月限 2026  82.20  83.85  81.88  83.19  82.94  +0.35
12
月限 2026  81.26  82.72  80.86  82.17  81.93  +0.43

ICEブレント原油先物 2026414日(火)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値  前日比
06
月限 2026  97.50  99.45  94.42  94.79  95.34  -2.66
07
月限 2026  91.94  93.78  90.02  90.42  90.88  -1.39
08
月限 2026  88.30  90.25  86.93  87.32  87.63  -1.08 
09
月限 2026  86.08  87.86  84.88  85.21  85.44  -0.97 
10
月限 2026  84.50  86.10  83.32  83.67  83.82  -0.71 
11
月限 2026  83.31  84.77  82.13  82.48  82.59  -0.72 
12
月限 2026  82.21  83.60  81.10  81.42  81.50  -0.85

【3】Dated Brentとドバイ原油
Platts Dated Brent
日付       4月限   5月限   6月限   7月限   8月限   9月限
04/15
26)    118.89   96.53   91.89   88.96   86.73   85.06
04/14
26)    120.96   100.10   92.01   88.52   86.14   84.25
04/13
26)    124.91   104.36   95.43   91.27   88.57   86.32
04/10
26)    120.10   98.44   91.99   88.19   85.88   84.09
04/09
26)    121.99   99.90   92.49   88.35   85.43   83.48
04/08
26)    118.52   96.89   91.07   87.61   85.26   83.24
04/07
26)    134.23   113.40  102.18   94.70   89.37   85.98
04/06
26)    133.26   113.44   101.72   93.78   88.37   85.02
04/03
26)    Good Friday
04/02
26)    131.55   112.71  100.69   92.50   86.39   83.19
04/01
26)    119.21   104.03   94.33   88.54   84.50   81.81

プラッツドバイ原油
日付       4月限   5月限   6月限   7月限   8月限   9月限
04/1526)   105.514  91.502  88.127  86.238  84.644  83.492
04/14
26)   103.007  90.964  87.582  85.647  84.073  82.903

04/1326)   105.525  94.667  90.653  88.238  86.350  85.064
04/1026)   100.753  90.765  87.512  85.337  83.680  82.591
04/0926)   102.703  91.883  87.863  85.300  83.368  82.111
04/0826)   104.152  90.723  87.358  84.677  82.802  81.625
04/0726)   119.053  102.373  93.702  88.840  85.625  83.941
04/0626)   120.432  102.577  93.375  88.114  84.741  82.952
04/0326)   Good Friday
04/0226)   117.251  101.989  93.262  87.595  84.041  82.137
04/0126)   105.125  94.320  88.025  84.209  81.378  80.050


●先物と現物
一般的に言って、先物市場の思惑人気は「短期バイアス」で動く。
もし、先物市場が「短期バイアス」で売り過ぎると、現物市場から突き上げがあると思います。
先物市場が先回りした思惑を募らせても、原油や石油製品の現物取引が改善していなければ、先物と現物の値動きがそろわなくなり、現物市場からの突き上げがあると考えています。

〇現在、ペルシャ湾-ホルムズ海峡の円滑な物流機能は損なわれている。
〇安定した航路と調達先を前提としたサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。
〇安定供給が損なわれているので、供給不足の懸念は払拭されていない。
〇今回の戦争が終わっても「戦前に戻る」わけではない。
〇さまざまな可能性があるので、具体的にわかるまでには時間がかかる。
〇ブレント原油先物「39日」が引き続き「サポート」して働くと考えています。

●物流機能の回復には時間がかかる
(1)今回の戦争で「ホルムズ海峡」がイランの管理下になって以降、今なお日本関係船舶42隻が湾内に滞留している。そして、44日-410日、ペルシャ湾から日本に到着する原油タンカーが1週間で0隻となった。金子恭之国土交通相は411日、「日本関係船はペルシャ湾内に42隻留め置かれており、日本関係船舶の乗組員数は1000人以上、そのうち日本人乗組員が20人ということで報告を受けている」と述べた。おそらく、日本政府は現在の停戦期間中に、イラン当局とのあいだで「日本関連船舶の安全な避難を可能とする枠組み」の交渉をおこなっているものと思います。この「緊急避難」についてさえ、時間がかかっています。

(2)今回の米イラン協議がどのように進展しようとも、ペルシャ湾-ホルムズ海峡の通常運航の再開には相当の時間がかかる。ドイツのハンブルクに本社を置くコンテナ海運会社「ハパックロイド」(Hapag-Lloyd)は、情勢の安定が確認された後でも、船舶・貨物・スケジュールの流れが均衡を取り戻すまでには、ネットワーク正常化に68週間を要するとの見通しを示している。海運の現場では、円滑な物流機能の回復に相応の時間がかかる見通しです。

(3)当社では、今回の戦争が終わっても「戦前に戻る」わけではないと考えています。ホルムズ海峡の管理の問題。湾岸地域の生産設備等の被害。どれも時間を必要とします。

したがって、次のような指摘は正しい。「重要なのは、実際の通航量、安全航路の運用状況、保険の引受姿勢、船社の運航判断、承認制度の実態です。米イラン協議だけをもって『正常化』を期待するのではなく、在庫水準、調達先、輸送ルートを含め、サプライチェーン全体の見直しが進行する。」

先物市場が「目の前の印象」を過大評価し、短期的視野で走っても、実際の現物市場の物流が改善していなければ、そうした先物市場の思惑は持続しないと思います。現物取引からの突き上げを受ける可能性が高い。現在のところ、さまざまな可能性があるので、具体的にわかるまでには時間がかかります。

Dated Brentとドバイ原油
これらを現物取引の指標として見ると・・
4
1日~413日の期間に、価格形成の秩序が変化している。
Dated Brent
でもドバイ原油でも、共に限月間の価格差が縮小している。
つまり、今回の戦争が終わっても「戦前に戻る」わけではない。
期近の下値をサポートし、限月間の価格差が縮小することによって、価格構造の水準が切り上がっている。

Platts Dated Brent
日付       4月限   5月限   6月限  7月限   8月限   9月限
04/14
26
04/13
26)    124.91   104.36   95.43   91.27   88.57   86.32
04/10
26)    120.10   98.44   91.99   88.19   85.88   84.09
04/09
26)    121.99   99.90   92.49   88.35   85.43   83.48
04/08
26)    118.52   96.89   91.07   87.61   85.26   83.24
04/07
26)    134.23   113.40  102.18   94.70   89.37   85.98
04/06
26)    133.26   113.44   101.72   93.78   88.37   85.02
04/03
26)    Good Friday
04/02
26)    131.55   112.71  100.69   92.50   86.39   83.19
04/01
26)    119.21   104.03   94.33   88.54   84.50   81.81

プラッツドバイ原油
日付       4月限   5月限   6月限  7月限  8月限   9月限
04/1426
04/1326)   105.525  94.667  90.653  88.238  86.350  85.064
04/1026)   100.753  90.765  87.512  85.337  83.680  82.591
04/0926)   102.703  91.883  87.863  85.300  83.368  82.111
04/0826)   104.152  90.723  87.358  84.677  82.802  81.625
04/0726)   119.053  102.373  93.702  88.840  85.625  83.941
04/0626)   120.432  102.577  93.375  88.114  84.741  82.952
04/0326)   Good Friday
04/0226)   117.251  101.989  93.262  87.595  84.041  82.137
04/0126)   105.125  94.320  88.025  84.209  81.378  80.050

当社では、米イラン協議がギクシャクと長い期間にわたって続くのであれば、原油や石油製品の現物市場が改善するのも「相当の長い期間を要する」と考えています。

米イラン協議だけをもって「正常化」を期待するのではなく、在庫水準、調達先、輸送ルートを含め、サプライチェーン全体の見直しが進行する可能性がある。

現在のところ、さまざまな可能性があるので、引き続き調べます。

相場の下値は、ブレント原油先物「39日」が「サポート」して働くと考えています。
ブレント原油先物「39日」サポート
限月               39日サポート水準
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

パキスタンのイスラマバードにおける米イラン協議について
多少の失望感はあったかもしれないが、合意しなかったことが予想外だったとは言えない。

当社は「安定供給」が市場テーマ―のとき「39日」がサポート基準とお伝えしてきた。
3
24日の「日報」(石油-2)、325日の「日報」(石油-1)、326日の「日報」(石油-1)などで記してきた。今回、48日(水)~410日(金)も同じです。

【1】39日のサポート基準
「安定供給」が損なわれているとき、ブレント原油先物「39日」がサポートとして働く。

限月              当社が想定した39日のサポート
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

【2】ICEブレント原油先物
ペルシャ湾-ホルムズ海峡の円滑な物流機能は損なわれており「39日」はサポートです。

ICEブレント原油先物 2026410日(金)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値  前日比
06
月限 2026  96.60  98.26  94.20  95.20  94.26  -2.15
07
月限 2026  90.94  92.36  89.34  90.28  89.48  -1.29
08
月限 2026  86.83  88.39  85.89  86.82  86.17  -0.44
09
月限 2026  84.42  85.86  83.55  84.64  84.04  +0.02
10
月限 2026  82.74  84.03  81.88  82.47  82.59  +0.38
11
月限 2026  81.30  82.70  80.61  82.00  81.38  +0.49
12
月限 2026  80.17  81.58  79.55  81.00  80.46  +0.70

ICEブレント原油先物 202649日(木)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値  前日比
06
月限 2026  97.10  99.50  94.22  95.92  96.41  -0.29
07
月限 2026  92.04  93.33  89.41  90.47  90.77  -1.14
08
月限 2026  87.91  88.78  85.46  86.55  86.61  -1.30
09
月限 2026  85.22  85.88  83.03  84.15  84.02  -1.23
10
月限 2026  83.38  83.79  81.29  82.47  82.21  -1.14
11
月限 2026  82.32  82.32  79.98  81.24  80.89  -1.10
12
月限 2026  81.12  81.25  78.91  80.19  79.76  -1.17

ICEブレント原油先物 202648日(水)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値  前日比

06月限 2026  95.00  97.22  90.40  94.75  96.70  -6.72
07月限 2026  90.00  92.14  86.08  90.26  91.91  -3.90
08月限 2026  83.50  88.07  82.17  86.52  87.91  -1.90
09月限 2026  81.00  85.47  79.71  84.11  85.25  -0.92
10月限 2026  77.89  83.59  77.89  82.40  83.35  +0.20
11月限 2026  78.17  82.28  76.86  81.19  81.99  +0.60
12月限 2026  77.50  81.20  75.88  80.17  80.93  +0.94

〇現在、ペルシャ湾-ホルムズ海峡の円滑な物流機能は損なわれている。
〇安定した航路と調達先を前提としたサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。
〇安定供給が損なわれているので、供給不足の懸念は払拭されていない。
〇今回の戦争が終わっても「戦前に戻る」わけではない。
〇さまざまな可能性があるので、具体的にわかるまでには時間がかかる。
〇ブレント原油先物「39日」が引き続き「サポート」して働くと考えています。

【3】本日413日(月)の原油相場
中東原油の「安定供給」が損なわれているとき、「39日」が「サポート」として働く。
39日のサポートの基準」は、現在の「基本認識」です。

限月              当社が想定する39日のサポート
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

●本日13日(月)のICEブレント原油先物
米イラン協議が合意しなかったので、週明けは「高寄り」して始まる。
米イラン協議が合意しなかったことについて、多少の失望感はあったかもしれないが、予想外だったとは言えない。

ICEブレント原油先物 2026413日(月)
限月       始値
06
月限 2026  100.94 103.87
07
月限 2026  94.26   96.87
08
月限 2026  90.08   91.87
09
月限 2026  87.16   88.66
10
月限 2026  85.24   88.61
11
月限 2026  83.80   85.14
12
月限 2026  84.10

413日(月)のプラッツドバイ原油
本日13日(月)の「ブレント/ドバイ」の価格差の変動幅は事前に予想するのがむずかしい。
おそらく中東原油のプレミアムが拡大すると思います。

413日(月)の為替(ドル円)
外為市場のドル円は、米イラン協議が合意しなかったことで「米ドル買い」に走るかもしれないが、当社はそうした市場人気とは異なり、4月「日銀利上げ」に向けた行程をメインに予想します。日本銀行は、円安によるインフレリスクを安定させるために、迅速な利上げに動く必要がある。

(ⅰ)もはや「それ行けドンドン」の円安ではない。
(ⅱ)日本銀行植田執行部も高市早苗政府も、物価の安定が優先する。
(ⅲ)
413日(月)「1㌦=159.90159.60159.30円」
  →「日報」(為替)で記しています。


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