国際指標のブレント原油期近が、たとえば「1ドル」動いたからといって、オマーン原油やドバイ原油が同じ値幅を動くわけではない。
4月のオマーン原油、ドバイ原油の1カ月間の平均値は、3月査定価格から大幅安となった。
2026年4月査定価格 確定値 前月比
2026年4月 プラッツ・ドバイ原油の平均値
105.697ドル -22.827ドル安
2026年4月 GMEオマーン原油マーカープライス平均値 104.735ドル -19.313ドル安
2026年4月 ドバイおよびオマーン原油の平均値 105.216ドル -21.070ドル安
データを見ながら、1カ月間の動きを確認します。
●GMEオマーン原油
GMEオマーン原油6月限の4月1カ月間の平均値は「104.735ドル」(3月比 -19.313ドル安)
3月相場で「中東原油のプレミアム」が相場上昇をリードしたが、4月相場では中東原油がディスカウントに転落した。原油相場のリード役は「大西洋」や「北米」に移行した。
GMEオマーン原油6月限のマーカープライス
東京時間午後5時30分の査定価格
日付 ICEブレント原油6月限 GMEオマーン原油6月限マーカープライス
4/30(木) 121.27ドル 111.44ドル - 9.83ドル
4/29(水) 114.75ドル 104.87ドル - 9.88ドル
4/28(火) 110.65ドル 103.41ドル
- 7.24ドル
4/27(月) 108.20ドル 102.37ドル - 5.83ドル
4/24(金) 106.68ドル 106.53ドル - 0.15ドル
4/23(木) 103.28ドル 104.79ドル + 1.51ドル
4/22(水) 99.72ドル
99.26ドル - 0.46ドル
4/21(火) 94.70ドル 92.01ドル
- 2.69ドル
4/20(月) 95.89ドル 97.51ドル + 1.62ドル
4/17(金) 98.50ドル 101.91ドル + 3.41ドル
4/16(木) 96.42ドル 101.25ドル + 4.38ドル
4/15(水) 95.12ドル 100.99ドル + 5.87ドル
4/14(火) 98.56ドル 102.92ドル + 4.36ドル
4/13(月) 102.13ドル 105.83ドル + 3.70ドル
4/10(金) 97.53ドル 100.19ドル + 2.66ドル
4/09(木) 98.02ドル 101.88ドル + 3.86ドル
4/08(水) 95.48ドル 99.06ドル + 3.58ドル
4/07(火) 110.43ドル 119.31ドル + 8.88ドル
4/06(月) 108.89ドル 118.72ドル + 9.83ドル
●プラッツドバイ原油
プラッツドバイ原油1番限4月限の1カ月間の平均値は「105.697ドル」(-22.827ドル安)
ドバイ原油2番限5月限も、ブレント原油7月限に対するディスカウント幅を拡大させた。
ブレント原油7月限とドバイ原油5月限の価格差を見ると、本日5月1日(金)のプラッツドバイ原油2026年5月限は「ブレント原油7月限-5.95ドル」あたりで始まる公算が大きい。
プラッツドバイ原油2026年5月限
日付 ICEブレント原油7月限 プラッツドバイ原油5月限
4/30(木) 110.40ドル 104.436ドル - 5.964ドル
4/29(水) 110.44ドル 105.957ドル - 4.483ドル
4/28(火) 104.40ドル 101.453ドル - 2.947ドル
3/27(月) 101.69ドル 100.349ドル - 1.341ドル
4/24(金) 99.13ドル 98.190ドル - 0.940ドル
4/23(木) 99.35ドル 98.038ドル - 1.312ドル
4/22(水) 96.18ドル
94.250ドル - 1.930ドル
4/21(火) 93.24ドル 90.332ドル - 2.908ドル
4/20(月) 90.43ドル 87.841ドル - 2.589ドル
4/17(金) 86.51ドル 84.669ドル - 1.841ドル
4/16(木) 93.57ドル 93.355ドル - 0.215ドル
4/15(水) 90.81ドル
91.502ドル + 0.692ドル
4/14(火) 90.42ドル
90.964ドル + 0.544ドル
4/13(月) 93.47ドル
94.667ドル + 1.197ドル
4/10(金) 90.28ドル 90.765ドル + 0.485ドル
4/09(木) 90.47ドル 91.883ドル + 1.413ドル
4/08(水) 90.26ドル 90.723ドル + 0.463ドル
4/07(火) 100.06ドル 102.373ドル + 2.313ドル
4/06(月) 100.12ドル 102.577ドル + 2.457ドル
●仮説と検証 強靭なサプライチェーンの構築
米国のイスラエルによるイラン攻撃によって、安定した航路と調達先を前提とした従来のサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。
3月23日あたりまでは「中東原油のプレミアム」が原油相場をリードした。
しかし、3月下旬から4月相場になると「中東原油のプレミアム」を軸にした相場は失速する。
メディア報道は相変わらず、「ホルムズ海峡の封鎖」「オマーン湾の逆封鎖」や「米イラン協議」「停戦」を伝えているが、石油会社の焦点は「中東から離れた」と思います。
いつまでも「ホルムズ海峡の再開」を待っているわけにはいかない。ホルムズ海峡の通航再開には相当の時間がかかる。船舶保険の引受再開、船社・船長の安全判断、港湾・燃料補給体制の回復など、さまざまな条件がそろわなければならない。もはや戦争前の状態には戻らない。
テーマは中東から離れて、全世界に調達先を求め、輸送ルート、サプライチェーン全体の見直しに移った。4月相場で、オマーン原油やドバイ原油が失速し、それに代わって「大西洋」や「北米」の指標原油が上昇した。
東京のTOCOMプラッツドバイ原油は3月のときのような期近からプレミアムを上積みする力はすでに失い、国際指標のブレント原油先物に対してディスカウントで追随している。
当社は「価格形成の構造とパターン」を追求しています。4月相場で進展した「あたらしいサプライチェーン」の形成は、5月相場でも「強靭なサプライチェーン」として引き継ぎます。価格形成の構造と秩序の変化を視野に入れて臨みます。
アジア市場の査定時間は東京時間午後5時30分、午後6時30分に本日の査定価格を更新します。