アジア向け中東原油の3月査定価格が確定した。
オマーンおよびドバイ原油の平均値は「125~128ドル」内におさまった。
ドバイ原油スポット価格の1カ月間の平均値(プラッツ社査定価格)
03月(2026) 128.524ドル
02月(2026) 68.404ドル
01月(2026) 61.969ドル
●2026年3月査定価格とサウジ原油
2026年3月査定価格
2026年3月 プラッツ・ドバイ原油の平均値
128.524ドル +60.120高
2026年3月のGMEオマーン原油マーカープライス平均値 124.048ドル +55.898高
2026年3月 ドバイおよびオマーン原油の平均値 126.286ドル +58.009高
サウジ原油 2026年3月積み アジア向け輸出価格(本船渡し条件、FOB)
油種 平均値 調整項
輸出価格(FOB)
アラブ・スーパーライト 126.286ドル + 2.15 = 128.436ドル +58.209高
アラブ・エキストラライト 126.286ドル + 1.00 = 127.286ドル +58.209高
アラブ・ライト 126.286ドル + 0 = 126.286ドル +57.709高
アラブ・ミディアム 126.286ドル ― 1.25 = 125.036ドル +57.609高
アラブ・ヘビー 126.286ドル ― 2.60 = 123.686ドル +57.609高
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現在の原油相場は、前例のない相場です。
このため仮説を立てて、価格形成の秩序とパターンを追求しています。
●アジア向け「中東原油」の指標
アジア市場のマーカー原油は、オマーン原油とドバイ原油です。
3月19日(木)の最高値では「ブレント原油5月限+50ドル超」を買い上げた。
しかし、中東原油の「安定供給」が損なわれたとはいえ・・
アジア向け「中東原油」の指標を「ブレント原油+50ドル超」というのはブッ飛んでいた。
3月19日(木)の最高値のあとは、3月23日(月)から「調整」含みになり、
本格的には3月25日(水)~31日(火)の5営業日で「3月基準値」の調整が進展した。
●4月相場
米国とイスラエルによるイラン攻撃は続いています。
ホルムズ海峡の再開は困難です。
当社は「ホルムズ海峡の再開は困難」と考えています。しかしながら、だからといって中東原油を「ブレント原油+50ドル」のプレミアムに買うのも将来の推定の基準ではない。
市場間の原油価格のいちじるしい不均衡も持続しない。
それゆえ「3月の月末基準値」に向けて、中東原油の「調整」を想定した。
当社はそれを引き継ぎ、ホルムズ海峡の再開は困難な中でも、4月相場の持続可能な構造を見出そうと思います。
●ホルムズ海峡の再開は困難
ホルムズ海峡は狭く浅く、船舶はイランの山岳地帯の至近距離を航行せざるを得ない。
これは回避・迎撃の時間が極めて限られ、護衛の難易度が高いことを意味します。
(ⅰ)浅瀬により航路は限定される
(ⅱ)船舶は回避行動を取りにくい
(ⅲ)高地からの視認・攻撃が可能
(ⅳ)島嶼部はミサイル等の発射拠点となる
(ⅴ)複雑な海岸線は小型艇の発進拠点となる
こうしたリスクはホルムズ海峡に限定されるものでなく、リスクはペルシャ湾全域です。
場合によっては、機雷設置が「通航」を止める可能性もある。
設置されているか否かに関係なく「存在する可能性」だけで航行は停止する。
今回の戦争が始まる前、ホルムズ海峡は1日80隻が通過していた。
護衛によってこれらの船舶すべてをカバーするのは難しい。
攻撃を1回受けただけでも信頼は崩壊する。
現在、多くのタンカーがペルシャ湾-ホルムズ海峡を回避しているのは、船主・船会社・保険会社が予想されるリスクを許容できないためです。「安全」の確信がなければ再開されない。
中東危機はサプライチェーンの再設計を突きつけている。
ホルムズ海峡封鎖により、アジアの一部では生産・物流が機能不全に陥り、日本企業もまた想定外の対応を迫られている。それは原油、石油製品のあらゆる供給網に波及している。安定した航路と調達先を前提としてきた従来のサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなっている。
これが現状だと認識しています。
ホルムズ海峡の再開は困難な中でも、4月相場の持続可能な構造、その秩序とパターンを見出そうと思います。
この課題に「ニューヨーク原油 WTI」は何の手掛かりにもならない。
見なければならないのはWTIではない。
GMEオマーン原油やドバイ原油の方が先を走っています。