タグ:ウクライナ戦争終結案

●当社は トランプ政権の「国家安全保障戦略」(NSS 2025)について、「たぶん、うまく行かない」と予想してきた。

●しかし、ファンドはトランプ政権の「国家安全保障戦略」に追従している。ファンドの原油売り、大豆買いが目立つ。

【1】トランプ政権の「国家安全保障戦略」(NSS 2025
2025125日(金)「国家安全保障戦略」(NSS 2025)公表。
12
8日(月)から「原油売り」が始まった。

ICEブレント原油先物 2025128日(月)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
2月限 2026  63.75  63.96  62.34  62.49  62.51  -1.35
3月限 2026  63.47  63.59  62.02  62.15  62.17  -1.40
4月限 2026  63.22  63.34  61.80  61.93  61.95  -1.30
5月限 2026  62.98  63.19  61.71  61.82  61.83  -1.23
6月限 2026  62.96  63.11  61.66  61.77  61.78  -1.28
7月限 2026  62.87  63.05  61.63  61.74  61.73  -1.18
8月限 2026  62.81  62.97  61.60  61.69  61.69  -1.23
9月限 2026  62.75  62.88  61.55  61.64  61.63  -1.21

(1)  原油相場の売り方の思惑

原油の売り方は、125日公表の「国家安全保障戦略」を次のように理解した可能性が高い。

(ⅰ)国家の優先性=各国が自国の利益を優先する時、世界は最も円滑に機能する。

(ⅱ)世界を、米国、ロシア、中国、それぞれの勢力圏で分割する。

(ⅲ)欧州における「米露の戦略的安定」
 アジアにおける「米中の戦略的安定」

(ⅳ)世界の秩序は、これら大国間の「協調」「取引」と「管理」を意味する。
トランプにとって「ロシアのプーチン」「中国の習近平」は取引相手。

(2)  「ウクライナをめぐる戦争終結案」(和平協議)

「ウクライナをめぐる戦争終結案」が協議されていることは、その協議自体が「大国間の協調、取引、管理」を意味するので、原油の弱気を勇気づけた。その売りを加速させる要因になった。

1215日に向けた協議。そして、今回の1228日の会談。

ロシアが受入可能な提案と取引になる。
トランプは不動産売買のブローカーのようなことをしている。

ファンドなど原油相場の弱気は
a)アジア向け中東原油のプレミアムの剥落、
b2026年の原油の供給過剰、を売っている。

【2】米国現地1228日の会談
米国のトランプ大統領は1228日、米南部フロリダ州でウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、ロシアによるウクライナ侵略を終わらせる和平案を協議した。

トランプはゼレンスキー氏との会談に先立ち、ロシアのプーチン大統領と電話で話したとSNSで明らかにした。

ゼレンスキーらウクライナ代表団との会談は、フロリダ州のトランプ氏の私邸マールアラーゴで行われた。米国側はルビオ国務長官、ヘグセス国防長官、和平交渉を担当するウィットコフ中東担当特使らが同席した。両首脳は会談に際して、フランスのマクロン大統領ら欧州主要国の首脳らを交えた電話会談も行った。

但し、現在の時点で詳細はわかりません。

【3】当社の立場と意見
●ファンドの短期的視野=トランプの短期的視野。ファンドは、トランプ政権の「国家安全保障戦略」(NSS 2025)に追従している。「ウクライナをめぐる戦争終結案」(和平協議)が日程に上ると、(a)アジア向け中東原油のプレミアム剥落、(b2026年の原油の供給過剰、の思惑で売ってくる。

●当社は、トランプ政権の「国家安全保障戦略」について、「たぶん、うまく行かない」と予想しています。欧州には、欧州の「二枚舌」「三枚舌」があります。ウクライナ「和平協議」の先行きが不透明になると、原油相場は戻すと思います。

(注)以上は、当社の仮説です。間違っているときは、訂正して変更します。

ICEブレント原油先物 20251229日(月)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値
02月限 2026  60.91
03月限 2026  60.62
04月限 2026  60.32
05月限 2026  60.11
06月限 2026  60.08
07
月限 2026  60.23

08月限 2026  60.04
09月限 2026  60.05

ICEブレント原油先物 20251226日(金)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
02月限 2026  62.30  62.67  60.56  60.64  60.73  -1.55
03月限 2026  61.90  62.26  60.16  60.24  60.32  -1.52
04月限 2026  61.59  61.95  59.88  59.97  60.07  -1.47
05月限 2026  61.50  61.78  59.78  59.85  60.03  -1.41
06月限 2026  61.44  61.72  59.75  59.83  60.02  -1.33
07月限 2026  61.41  61.69  59.78  59.85  60.02  -1.35
08月限 2026  61.40  61.66  59.79  59.86  60.05  -1.24
09月限 2026  61.36  61.63  59.80  59.87  60.04  -1.24

ICEブレント原油先物 20251225日(木) Christmas day

トランプ政権の「国家安全保障戦略」(NSS 2025)の思惑が続いているが、たぶん、うまく行かないと考えています。

●月末、年末のむずかしさ
ICEブレント原油、そしてGMEオマーン原油は「1230日(火)」が最終取引日です。

とくにGME(ガルフ・マーカンタイル取引所)のオマーン原油先物の場合、
月末納会前の45日は、建玉整理が主体になるためか、内部要因主導になることが多い。

ブレント原油先物とオマーン原油先物の価格差でも
月末納会前の45日間は、GMEオマーン先物の内部要因に左右される。

本日は1226日(金)、
そして、来週1229日(月)、1230日(火)納会、となるので・・
ここの「月末」「年末」は、建玉整理の価格形成になりやすい。
ここの値動きに特別の理由を付けて、それを将来に向けて延長する気はありません。

月末、年末のむづかしさがあります。

●国際原油取引の指標
ICEブレント原油先物 20251226日(金)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値
02月限 2026  62.30
03月限 2026  61.90
04月限 2026  61.59
05月限 2026  61.50
06月限 2026  61.44
07
月限 2026  61.41

08月限 2026  61.40
09月限 2026  61.36

ICEブレント原油先物 20251225日(木) Christmas day

ICEブレント原油先物 20251224日(水)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
02
月限 2026  62.50  62.73  62.02  62.24  62.28  -0.17
03
月限 2026  61.97  62.22  61.55  61.80  61.84  -0.08
04
月限 2026  61.62  61.87  61.26  61.50  61.54  -0.03
05
月限 2026  61.45  61.69  61.12  61.37  61.44  +0.03
06
月限 2026  61.39  61.61  61.08  61.32  61.35  -0.02
07
月限 2026  61.30  61.57  61.05  61.30  61.37  +0.04

08月限 2026  61.28  61.51  61.03  61.28  61.29   unch
09月限 2026  61.19  61.49  61.03  61.25  61.28  +0.02

トランプ政権の「国家安全保障戦略」(NSS 2025)は、たぶん、うまく行かないと思います。
中東原油のアジア向け指標、オマーン原油とドバイ原油のプレミアムが回復している。

【1】国際原油取引の指標
ICEブレント原油先物 20251222日(月)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
02
月限 2026  60.60  62.17  60.53  62.07  61.98  +1.43
03
月限 2026  60.25  61.66  60.11  61.58  61.47  +1.35
04
月限 2026  59.90  61.37  59.89  61.29  61.18  +1.30
05
月限 2026  59.81  61.21  59.81  61.14  61.02  +1.24
06
月限 2026  59.79  61.13  59.76  61.06  60.96  +1.20
07
月限 2026  59.77  61.12  59.77  61.03  60.91  +1.14
08
月限 2026  60.06  61.08  60.06  60.99  60.88  +1.11
09
月限 2026  60.03  61.07  60.03  60.95  60.85  +1.06

ICEブレント原油先物 20251219日(金)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
02
月限 2026  59.72  60.65  59.40  60.47  60.55  +0.83
03
月限 2026  59.40  60.23  59.11  60.05  60.12  +0.72
04
月限 2026  59.28  60.01  59.00  59.83  59.88  +0.56
05
月限 2026  59.26  59.92  59.01  59.75  59.78  +0.50
06
月限 2026  59.28  59.91  59.04  59.74  59.76  +0.44
07
月限 2026  59.34  59.92  59.13  59.76  59.77  +0.41
08
月限 2026  59.38  59.93  59.17  59.77  59.77  +0.42
09
月限 2026  59.43  59.94  59.21  59.78  59.79  +0.36

【2】中東原油のアジア向け指標
●ブレント原油と「オマーン原油マーカープライス」の価格差
今朝9時過ぎ時点ても、ガルフ・マーカンタイル取引所(GME)のデータ更新がないので、ブレント原油とオマーン原油マーカープライスの価格差は省略します。

●ブレント原油と「CMEプラッツドバイ原油」の価格差
ICEブレント原油は国際原油取引の指標です。
ICE
ブレント原油の帳入値と「CMEプラッツドバイ原油の帳入値」の価格差を記します。
プラッツドバイ原油は1215日(月)を底に、再び、ドバイ原油のプレミアムを買っています。

1222日(月)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     62.121  61.767  61.588  61.398  61.289
ブレント原油    62.07   61.58   61.29   61.14   61.14
価格差         -     +0.187  +0.298  +0.258  +0.149

1219日(金)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.654  60.176  60.008  59.938  59.919
ブレント原油    60.47   60.05   59.83   59.75   59.74
価格差         -     +0.126  +0.178  +0.188  +0.179

1218日(木)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.412  59.500  59.441  59.470  59.500
ブレント原油    59.72   59.40   59.32   59.28   59.32
価格差         -     +0.100  +0.121  +0.190  +0.180

1217日(水)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.314  59.343  59.321  59.377  59.448
ブレント原油    59.68   59.40   59.25   59.24   59.29
価格差         -     -0.057  +0.071  +0.137  +0.158

1216日(火)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     60.990  58.610  58.611  58.670  58.771
ブレント原油    58.92   58.67   58.57   58.59   58.68
価格差         -     -0.060  +0.041  +0.080  +0.091

1215日(月)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.695  60.163  60.153  60.153  60.222
ブレント原油    60.56   60.30   60.17   60.16   60.05
価格差         -     -0.137  -0.017  -0.007  +0.172

1212日(金)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     62.064  60.839  60.739  60.650  60.640
ブレント原油    61.12   60.84   60.65   60.57   60.57
価格差         -     -0.001  +0.089  +0.080  +0.070

1211日(木)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     62.104  61.022  60.961  60.921  60.941
ブレント原油    61.28   61.06   60.90   60.85   60.87
価格差         -     -0.038  +0.061  +0.071  +0.071

1210日(水)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
オマーン原油    62.741  61.959  61.740  61.640  61.611
ブレント原油    62.210  61.87   61.65   61.56   61.55
価格差         -     +0.089  +0.09   +0.080  +0.061

1209日(火)     12月限   1月限   2月限   3月限   4月限
オマーン原油    62.783   62.022  61.772  61.662  61.631
ブレント原油    61.94   61.65   61.47   61.39   61.38
価格差         -     +0.372  +0.302  +0.272  +0.251

米国とウクライナは1221日(日)、米南部フロリダ州マイアミで19日から続けていた「和平案」を巡る高官協議を終えた。米国のウィットコフ和平交渉担当特使は「戦争終結」後にウクライナに提供する「安全の保証」が中心議題だったと説明したが、成果は言及しなかった。

中東原油のアジア向け指標、オマーン原油とドバイ原油のプレミアムが徐々に回復している。
原則的な観点、そして持続可能性の観点からチェックして臨みます。

【1】国際原油取引の指標
ICE
ブレント原油先物 20251222日(月)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値
02月限 2026  60.60
03月限 2026  60.25
04月限 2026  59.90
05月限 2026  59.81
06月限 2026  59.79
07
月限 2026  59.77

08月限 2026  60.06
09月限 2026  60.03

ICEブレント原油先物 20251219日(金)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
02
月限 2026  59.72  60.65  59.40  60.47  60.55  +0.83
03
月限 2026  59.40  60.23  59.11  60.05  60.12  +0.72
04
月限 2026  59.28  60.01  59.00  59.83  59.88  +0.56
05
月限 2026  59.26  59.92  59.01  59.75  59.78  +0.50
06
月限 2026  59.28  59.91  59.04  59.74  59.76  +0.44
07
月限 2026  59.34  59.92  59.13  59.76  59.77  +0.41
08
月限 2026  59.38  59.93  59.17  59.77  59.77  +0.42
09
月限 2026  59.43  59.94  59.21  59.78  59.79  +0.36

【2】中東原油のアジア向け指標
●ブレント原油と「オマーン原油マーカープライス」の価格差
ICEブレント原油は国際原油取引の指標です。
GME
オマーン原油マーカープライスの査定時間は東京時間午後530分。
そのときの「ブレント/オマーン」の価格差を記します。
12
15日(月)-16日(火)を底に、再び、オマーン原油のプレミアムを買っています。

1219日(金)    2月限   3月限   4月限   5月限   6月限
オマーン原油    60.16   59.83   59.55   59.54   59.58
ブレント原油    59.72   59.42   59.28   59.27   59.29
価格差       +0.44   +0.41   +0.27   +0.27   +0.29

1218日(木)    2月限   3月限   4月限   5月限   6月限
オマーン原油    60.47   61.19   59.94   59.94   59.98
ブレント原油    60.16   59.86   59.72   59.63   59.66
価格差       +0.31   +0.33   +0.22   +0.31   +0.32

1217日(水)    2月限   3月限   4月限   5月限   6月限
オマーン原油    59.82   59.64   59.39   59.39   59.43
ブレント原油    56.60   59.32   59.22   59.21   59.29
価格差       +0.22   +0.32   +0.17   +0.18   +0.14

1216日(火)    2月限   3月限   4月限   5月限   6月限
オマーン原油    60.03   59.78   59.53   59.53   59.57
ブレント原油    59.82   59.61   59.52   59.60   59.70
価格差       +0.21   +0.17   +0.01   -0.07   -0.13

1215日(月)    2月限   3月限   4月限   5月限   6月限
オマーン原油    61.33   61.23   60.98   60.94   61.01
ブレント原油    61.29   61.00   60.80   60.74   60.73
価格差       +0.04   +0.23   +0.18   +0.20   +0.28

●ブレント原油と「CMEプラッツドバイ原油」の価格差
ICEブレント原油は国際原油取引の指標です。
ICE
ブレント原油の帳入値と「CMEプラッツドバイ原油の帳入値」の価格差を記します。
1215日(月)を底に、再び、ドバイ原油のプレミアムを買っています。

1219日(金)     12月限  1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.654  60.176  60.008  59.938  59.919
ブレント原油    60.47   60.05   59.83   59.75   59.74
価格差         -     +0.126  +0.178  +0.188  +0.179

1218日(木)     12月限  1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.412  59.500  59.441  59.470  59.500
ブレント原油    59.72   59.40   59.32   59.28   59.32
価格差         -     +0.100  +0.121  +0.190  +0.180

1217日(水)     12月限  1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.314  59.343  59.321  59.377  59.448
ブレント原油    59.68   59.40   59.25   59.24   59.29
価格差         -     -0.057  +0.071  +0.137  +0.158

1216日(火)     12月限  1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     60.990  58.610  58.611  58.670  58.771
ブレント原油    58.92   58.67   58.57   58.59   58.68
価格差         -     -0.060  +0.041  +0.080  +0.091

1215日(月)     12月限  1月限   2月限   3月限   4月限
ドバイ原油     61.695  60.163  60.153  60.153  60.222
ブレント原油    60.56   60.30   60.17   60.16   60.05
価格差         -     -0.137  -0.017  -0.007  +0.172

【1】128日(月)以降の「12月原油売り」について

128日(月)以降の原油売りは、トランプ政権の「国家安全保障戦略」公表に連動し、「あたらしい世界秩序」「大国間の分割統治」の思惑に結びついていた。

原油の売り方は、125日発表の「国家安全保障戦略」を次のように理解した可能性が高い。

(ⅰ)国家の優先。各国が自国の利益を優先する時、世界は最も円滑に機能する。

(ⅱ)世界を、米国、ロシア、中国、それぞれの勢力圏で分割する。

(ⅲ)世界の秩序は、これら大国間の「協調」「取引」と「管理」を意味する。

(ⅳ)トランプにとって「ロシアのプーチン」「中国の習近平」は取引相手。

今回の原油下げが一巡しても、こうした思惑は2026年に引き継がれる。
トランプの「国家安全保障戦略」とそのディールが2026年のテーマになる可能性がある。

トランプの「国家安全保障戦略」が2026年の市場テーマになるなら、原油だけでなく、鉱物資源エネルギー、穀物や油糧種子にも波及し、商品相場全般の「価格形成の構造とパターン」を変えるものになります。

原油相場は128日~15日の相場で(ⅰ)アジア向け中東原油のプレミアムの剥落、(ⅱ)2026年の原油の供給過剰が売られています。

しかし、当社は、結論を急がない。
わかりやすい話に注意します。こうした思惑に飛びつくことはしません。
原則的な観点、そして持続可能性の観点からチェックして臨みます。

【1】売買比率
相場は、売り方50、買い方50の、ヒフティ・ヒフティのように思われているが・・
実際はそうではない。

出来高100枚で、そのうち買い方の商いの比率が70を超す天井圏、
反対に、売り方の商いが出来高の70% を占める底値圏もある。
資本主義は「均衡」ではなく、不均衡のダイナミクスです。

日々の商いは4種類。
売りには、①新規売り、②買いの転売 がある。
買いには、③新規買い、④売りの買い戻し がある

「新規売り」と「売りの買い戻し」は、売り方の商いです。
「新規買い」と「買い玉の転売」は、買い方の商いです。
売りと買いが拮抗しているとき、この比率も均衡している。

しかし、相場の天井圏や底値圏では、売り方と買い方の売買比率が極端に不均衡になります。

(ⅰ)相場の天井圏(買いが優勢)
相場の天井圏では、買い方の商いである「新規買い」と「転売」が70%を超すようになります。
買い玉に回転がきいていると、新規買いと利食い(転売)が価格形成をリードする。
さらに、相場が強いと「仮需」の思惑も上乗せされて、買いが増加する。
天井圏で売り方は委縮し、売り玉の踏み上げ(買い戻し)も買い圧力に転化する。

売り100           買い100
出来高  ①新規売り、②買いの転売   ③新規買い ④売りの買い戻し
100
     25      75      75      25
出来高に占める買い方の比率が70%を超して、買いの思惑が拡大していく。

(ⅱ)底値圏(売りが優勢)
下げ相場の底値では、売り方の商い=「新規売り」と「売り玉買い戻し」が70%を占める。
売り方の売買(新規売りと買い戻し)が価格形成を支配しているとき、当業者は目の前の必要なものしか買わなくなる。買い意欲は委縮し、価格形成は硬直化していく。
そして、投げ(転売)が相場を押し下げる。

売り100          買い100
出来高  ①新規売り、②買いの転売   ③新規買い、④売りの買い戻し
100
     75      25      25      75
出来高に占める売り方の比率が70%を超すと、買い方は手出しできず、値動きが硬直化します。

相場はヒフティ・ヒフティではない。
相場下落では、売り方の商いが大半を占めて、値動きは硬直化します。
こうした売買比率が変化すると「地合いの変化」にあらわれます。

これを「需給」で説明したのが岩本巌です。

【2】需要と供給
岩本巌は1960年の「相場のカンどころ」で、需給について次のように説明した。

「需給はすべての材料に優先する」という言葉がある。これは、需給関係が相場を本当に動かすのだという意味であるが、しかし、この需給関係というものを世間の人はよく、需要と供給との数字だというふうに誤解しているようだ。需給関係の統計であっても、これは材料であって現実の需給関係そのものではない。

需要と供給の関係は、相場が上がれば需要が減って供給が増え、それによって相場が下がれば需要が増えて供給が減るという性質のものだ。しかし、それは究極の現象である。

そこに行くまでの過程では、相場が上がれば売り惜しむものが多くなって供給が減るように見え、その一方、思惑的な仮需要というものが増加して需要が増えるという現象が出て、相場をますます上げようとする。

また、相場が下がるときは、商品を手持ちしている人だけが売り急ぐだけではなしに、思惑的な空気がこれに加わって供給を多くし、反対に需要の方は本当に目前に必要なものしか買わなくなるので減少していき、そこでますます下げ足に拍車をかけるという結果になる。

このように、相場が人気の作用で動くときは、需給関係はその本来の性質を失って、人気に追随する。

しかし、ある一定の値段を超えると、人気の作用は全然きかなくなって、本来の性質をとり戻すようになる。あんまり上げ過ぎると、生産会社は設備を拡張して収益を大きくしようとはかり、増産が促進される一方、需要の方はこの高値に恐れをなして買い控えるであろう。たとえば、機屋であれば法外な高値の糸を手当てして薄氷をふむ危険をおかすよりよりは休機する方を選ぶか、もしかわりに安い糸でもあれば、その方に糸使いを切りかえるであろう。一方また相場があまり下げ過ぎると、生産会社は強力な操短を実施して減産をはかるし、その安値を好感した買い物が入って需要を伸ばすであろう。

相場は材料次第で動くものという説が常識になっているので、天底を判断する場合も材料から判断が一番機会も多く正確なものと思われやすいが、これほど軽はずみな信じ方はない。

天底というはなはだドラマチックな場面では、人気が大いに動揺していて、材料を正確に判断する思慮分別を失っており、材料など黙殺し去ってしまうか、逆にそういう荒れ狂った人気が幻影にひとしいような勝手気儘なニュースを、あるときは恐怖心から、あるときは有頂天のあまり生み出して、それが相場をいよいよ動揺させるという現象をみせることが多い。そんなわけで、材料から天底を判断することは一般に信じられているよりも無力なものであるが、しかもそれが往々にして、材料の本来持っている意味-強気、弱気の意味-と逆な方向に相場を動かすことがある。

たとえば、その一番典型的な例として、経済的材料に属する操短の問題がある。
操短という材料は、常識から言えばこれは強材料である。だから相場が相当下がったときこういう材料が出れば、相場はそこで底を入れて上げに転じなければならない。ところが、どの操短の歴史をみてもそれがそうなっていない。むしろ、操短の発表と同時に相場はいよいよ激しく下げるか、あるいは、一度上げたあとで、まるでそれを絶好のはずみとでもするかのように以前にもまさる大幅な下げを演じるのが例である。これは操短という材料が、操短にふみ切らなければならないほど実勢が悪化していることを世間に公表したのと同じで、むしろ弱材料になってしまうからである。綿業界ではむかしからこのような操短と相場との関係について注目しており、「第一次操短売るべし」という警句がある。相場が大底をつけるのはこの第一次操短で売られたあとからで、本当に上げるのはむしろ操短の緩和が問題になりだすようになってからである。

当社は(ⅰ)仮需の伸縮、(ⅱ)プレイヤーの寡占化などがボラティリティを拡大し、不均衡のダイナミクスを形成していることに注意しています。現在ではプロシクリカリティ(procyclicality)と注目されています。

【3】128日(月)以降の原油下げに対する立場と意見

市場人気が一方向に偏ったところ
売買比率が一方に傾いたところ
そういうところでは、目の前の短期的な思惑から、勝手気儘な「理論」を作り出すことが多い。

「ニューエコノミー」とか「ニューノーマル」とか、
そして、今回のトランプ政権の「国家安全保障戦略」とか。

トランプ政権は、短期バイアスの一面観で動くことが多い。
大国間の「協調」「取引」と「管理」という「国家安全保障戦略」が2026年の市場テーマになるなら、原油だけでなく、鉱物資源エネルギー、穀物や油糧種子にも波及し、商品相場全般の「価格形成の構造とパターン」を変えますが、当社は結論を急がない。

あまりにもわかりやすい話は、短期的視野の思惑という可能性が高い。注意した方がよいと考えています。原則的な観点、そして持続可能性の観点からチェックして臨みます。

↑このページのトップヘ