当社は「安定供給」が市場テーマ―になっているとき、ブレント原油「3月9日」がサポート基準とお伝えしてきた。※3月24日の「日報」(石油-2)、3月25日の「日報」(石油-1)、3月26日の「日報」(石油-1)などで記しています。
【1】3月9日のサポート基準
中東原油の「安定供給」が焦点のとき、ブレント原油先物は「3月9日」がサポートとして働く。
限月 当社が想定した3月9日のサポート
ICEブレント2026年06月限 93.18 - 93.72ドル
ICEブレント2026年07月限 88.19 - 88.95ドル
ICEブレント2026年08月限 84.01 - 85.23ドル
ICEブレント2026年09月限 79.00 - 82.40ドル
ICEブレント2026年10月限 78.05 - 80.15ドル
ICEブレント2026年11月限 77.84 - 78.41ドル
ICEブレント2026年12月限 76.00 - 77.06ドル
【2】昨日のICEブレント原油先物
ペルシャ湾-ホルムズ海峡の円滑な物流機能は損なわれているので「3月9日」はサポートです。
一時的に「3月9日」以下に突っ込んでも、帳入値では引き戻しています。
ICEブレント原油先物 2026年4月8日(水)
限月 始値 高値 安値 帳入値 終値 前日比
06月限 2026 95.00 97.22 90.40 94.75 96.70 -6.72
07月限 2026 90.00 92.14 86.08 90.26 91.91 -3.90
08月限 2026 83.50 88.07 82.17 86.52 87.91 -1.90
09月限 2026 81.00 85.47 79.71 84.11 85.25 -0.92
10月限 2026 77.89 83.59 77.89 82.40 83.35 +0.20
11月限 2026 78.17 82.28 76.86 81.19 81.99 +0.60
12月限 2026 77.50 81.20 75.88 80.17 80.93 +0.94
〇現在、ペルシャ湾-ホルムズ海峡の円滑な物流機能は損なわれている。
〇安定した航路と調達先を前提としたサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。
〇安定供給が損なわれ、供給不足の懸念は払拭されていない。
〇今回の戦争が終わっても「戦前に戻る」わけではない。
〇イランによるホルムズ海峡の管理は「制度化」していく公算が大きい。
〇その通行料徴収には、場合によっては米国も絡んでくる可能性がある。
〇さまざまな可能性があるので、具体的にわかるまでには時間がかかる。
ブレント原油先物「3月9日」が引き続き「サポートして働く」と考えています。
【3】4月7日(火)~4月8日(水)の情報は「混迷」している
データを集めて整理しようと思ったのですが・・
4月7日(火)~4月8日(水)の情報は根本的な基盤から「混迷」しています。
●イランによるホルムズ海峡の管理、その通行料徴収について
トランプ大統領は4月8日(水)午前、海峡通過船から通航料を徴収するため、イランとの合弁事業の可能性に言及した。
トランプ大統領は4月8日(水)、ABCニュースの取材に対し、イランがホルムズ海峡を通過する船舶に通航料を課す考えを示していることについて「アメリカとイランによる共同事業で徴収する可能性がある」と語った。その理由について、トランプ氏は「安全確保の観点や様々な勢力から海峡を守ることにもつながる」との考えを示した。
これに対しレビット報道官は、「それはわれわれが最終的に受け入れたと言ったものではない。合弁事業は大統領が提案したものだが、昨夜の声明で明確にした通り、海峡の即時かつ無制限の再開を求めており、それを実現させる」と慎重な言い回しで応えた。
●イスラエルによるレバノン戦争について
イスラエル軍は4月8日(水)、イランとの戦争開始以降で最大規模となる対ヒズボラ作戦を実施し、10分間で100カ所以上の司令拠点や軍事施設を攻撃したと発表した。ネタニヤフ首相は、今回の軍事作戦によりイラン政権の能力を数年単位で後退させたと評価しながらも、戦争は終結していないと述べた。
レバノン保健省は4月8日(水)、首都ベイルートを含む国内の複数地域に対するイスラエル軍の攻撃により、少なくとも182人が死亡したと発表した。同省によると、890人が負傷した。レバノンのサラーム首相は同日声明を発表し、イスラエル軍の攻撃で「何百人もの平和的な非武装市民」が被害を受けたとして、4月9日を国民の服喪の日にすると表明した。
フランスのマクロン大統領は4月8日夜、Xへの投稿で「イスラエルが本日レバノンで実施した無差別攻撃は、多数の民間人犠牲者を出した」と非難した。
イランは、イスラエルによる停戦合意違反と非難した。イランの準国営ファルス通信は、イスラエルの攻撃を受け、ホルムズ海峡の石油タンカー航行が停止されたと報じた。イランのアラグチ外相はSNSへの投稿で「イランと米国の停戦条件は明確だ。米国は選択しなければならない-、停戦か、イスラエルを通じた戦争継続か。両方を同時に取ることはできない」と断じた。
ハンガリー訪問中のバンス副大統領は記者団に対し、イスラエルが米当局者との協議の中で「交渉の成功を確実にしたい」という理由から「レバノンでの行動を少し自制する」意向を示したことも明らかにした。バンス氏は「私の理解では、イスラエル側は、レバノンでの行動を幾分抑制することを申し出てきた。われわれの交渉が成功することを確実にしたいと考えていたからだ」と述べた。トランプ大統領は4月8日、レバノンは「この合意には含まれていない」と述べた。同地域の戦闘が広範な合意を損なうことはないとの認識を示した。
●停戦合意の基盤について
トランプ大統領は4月7日(火)の停戦合意の声明(Xへの投稿)で「イランからの10項目の提案が基盤」と述べていた。
「イランからは10項目の提案を受け取っており、交渉の基盤として機能すると考えている。」
「過去のさまざまな争点のほぼ全てについて、米国とイランの間で合意に達している。」
「2週間の期間によって合意の最終化と履行が可能になるだろう。」
しかし、トランプ大統領は4月8日(水)になると、イラン側の10項目提案ではなく「米国の15項目が基になる」と強調した。「15項目の多くはすでに合意されている」と主張した。
イランの10項目案は「根本的に真剣さを欠いたもので受け入れがたく、完全に破棄された。」「イランの要求リストを合意として受け入れるという考えはまったくばかげている」と語った。
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このように情報は「混迷」しており、停戦合意の基盤からすべてが不透明になっている。
4月7日(火)~4月8日(水)は「混迷」しています。
事実を細部まで調べること
事実の多面性、その深さを理解すること
それを直観的にわかるように説明できること
叙述は正確で簡潔であること
それを追求するために「観測可能」な量のあいだの関係に注目したのですが・・
すべてが不透明になっている現状では、足もとのデータを「将来の推定の基準」にすることはできない。ここで「観測可能」な量のあいだの関係を分析しても、将来のトレンドを示唆するものにはならない。
そして、4月10日に向けた情勢と市場の動きを調べます。