2026年04月

当社は、日本銀行植田執行部の「4月利上げ見送り」「6月延期に向けた地ならし」を受けて、当面の分析をそれに合わせることにした。

但し、日銀植田執行部は「4月利上げを見送った」のなら、その代わり、6月に向けて基調的なインフレ率の上ぶれリスクをしっかり発信しなければならない。基調物価の上ぶれリスクを曖昧にすると、円安を再燃させる虞がある。

(ⅰ)日本銀行は、円安によるインフレ・リスクを安定させるために利上げに動く必要がある。「4月見送り」なら「基調物価の上ぶれリスク」を警戒しなければならない。しっかりと発信しないと円安の再燃を招く。

(ⅱ)高市政府は金融、財政政策ついてちょっと意固地。日本国債と日本円を安定させる方向に転換する必要がある。情勢の変化に柔軟に適応することを期待します。

高市政府 ----------------------------------------------------------------------

●高市早苗首相(1)飲食料品の消費税率を2年間限定で0%に引き下げる減税策を検討中。(2)イラン情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置。ガソリンについては全国平均小売価格が170円程度を超える見込みとなった場合、その水準を超えないよう170円を超える部分について10/10の補助を行う。軽油・重油・灯油についてもガソリンと同額の補助を行う。航空機燃料については、ガソリンの補助額の4割相当の支援とする。(3)「経済活動にあまりブレーキをかけるような形で、今すぐ節約をしてくださいと申し上げる用意はない。今後の状況を見ながら臨機応変に判断をする。」

●片山さつき財務相はマーケットを「投機」とみなす。423日(木)、東京都内で開催されたブルームバーグのイベントで登壇し、過去の為替介入は効果があったとし、当局は再び行動を取り得ると語った。片山さつきは為替市場について、円安をもたらしている投機的な動きに対して警戒を続けていると言う。介入に関して「われわれにフリーハンドがある」と述べ、あらゆる可能性が想定される中でも、強い姿勢を貫いていくと表明した。片山さつきはこの日のブルームバーグのイベントで、日米両国の当局者が「昼夜を問わず24時間、緊密に連絡を取り合っている」と話し、断固としたあらゆる措置を取り得ると述べた。さらに各国の財務・中央銀行当局者が中東情勢を慎重に見守っているとも述べ、原油先物市場で投機的な動きが広がっている点にも言及した。

●日本銀行の金融市場調節方針(無担保コールレート オーバーナイト物)
日本銀行政策委員会・金融政策決定会合
2026
0615日(月) - 0617日(火)  
2026
0427日(月) - 0428日(火)  据え置き予想 0.75
2026
0318日(水) - 0319日(木)  据え置き   0.75
2026
0122日(木) - 0123日(金)  据え置き   0.75

20251218日(木) - 1219日(金)  0.25上げ   0.75
2025
1029日(水) - 1030日(木)  据え置き   0.50
2025
0918日(木) - 0919日(金)  据え置き   0.50
2025
0730日(水) - 0731日(木)  据え置き   0.50
2025
0616日(月) - 0617日(火)  据え置き   0.50
2025
0430日(水) - 0501日(木)  据え置き   0.50
2025
0318日(火) - 0319日(水)  据え置き   0.50
2025
0123日(木) - 0124日(金)  0.25上げ   0.50

20241218日(水) – 1219日(木)  据え置き   0.25
2024
1030日(水) – 1031日(木)  据え置き   0.25
2024
0919日(木) – 0920日(金)  据え置き   0.25
2024
0730日(火) – 0731日(水)  0.25上げ   0.25
2024
0613日(木) – 0614日(金)  据え置き   00.1
2024
0425日(木) - 0426日(金)  据え置き   00.1
2024
0425日(木) - 0426日(金)  据え置き   00.1
2024
0318日(月) - 0319日(火)  YCC撤廃    
00.1

●米国債の利回りと為替(ドル円)
4
24日(金)「1㌦=159.95159.70159.45円」

4月金融政策決定会合のあとは、わが国は連休入りです。

米国     米30年債  10年債 2年債   日本
日付     利回り  利回り  利回り    日付  東京仲値

04/2326)  4.92   4.34   3.83   04/24 159.95159.70159.45
04/22
26)  4.90   4.30   3.79   04/23   159.37
04/21
26)  4.89   4.30   3.78   04/22   159.21
04/20
26)  4.88   4.26   3.72   04/21   159.01
04/17
26)  4.88   4.26   3.71   04/20   159.01

04/1626)  4.93   4.32   3.78   04/17   159.42
04/15
26)  4.89   4.29   3.76   04/16   158.82
04/14
26)  4.87   4.26   3.76   04/15   158.91
04/13
26)  4.90   4.30   3.78   04/14   159.23
04/10
26)  4.91   4.31   3.81   04/13   159.88

04/0926)  4.90   4.29   3.78   04/10   159.30
04/08
26)  4.89   4.29   3.79   04/09   158.92
04/07
26)  4.90   4.33   3.81   04/08   158.65
04/06
26)  4.89   4.34   3.84   04/07   159.85
04/03
26)  4.91   4.35   3.84   04/06   159.77

04/0226)  4.88   4.31   3.79   04/03   159.70
04/01
26)  4.91   4.33   3.81   04/02   158.72
03/31
26)  4.88   4.30   3.79   04/01   158.87
03/30
26)  4.91   4.35   3.82   03/31   159.88
03/27
26)  4.98   4.44   3.88   03/30   159.99

03/2626)  4.93   4.42   3.96   03/27   159.60
03/25
26)  4.89   4.33   3.84   03/26   159.52
03/24
26)  4.94   4.39   3.90   03/25   158.66
03/23
26)  4.91   4.34   3.83   03/24   158.47
03/20
26)  4.96   4.39   3.88   03/23   159.52

03/1926)  4.83   4.25   3.79   03/20   春分の日
03/18
26)  4.88   4.26   3.76   03/19   159.88
03/17
26)  4.85   4.20   3.68   03/18   159.19
03/16
26)  4.86   4.23   3.68   03/17   159.37
03/13
26)  4.90   4.28   3.73   03/16   159.43


●米国農産物先物の建玉整理
4月は米国大豆、米国トウモロコシの作付けが始まってきますが、その進捗具合が「相場材料」になるという時期ではない。シカゴ(CBOT)トウモロコシ先物にとって4月は建玉整理です。

CBOT20265月限の受渡通知初日が430日。4月は5月限の建玉整理です。
そのあとCBOT20267月限の受渡通知初日が630日。6月は7月限の建玉整理となる。
これは例年繰り返しているパターンです。

わが国の米国トウモロコシ調達価格については(ⅰ)穀物ばら積み船の海上運賃、(ⅱ)韓国飼料会社(グループ)の購入価格をウェブサイトで更新しています。

米国小麦(HRW冬小麦、SRW冬小麦、春小麦)はこの時期、降雨と土壌水分をめぐる乾燥懸念が要因です。

【1】米国農産物先物の相場表  
今週は、建玉整理が本格化すると想定しています。

米国現地2026422日(水)
限月     KCBT硬質冬小麦  CBOT軟質冬小麦 CBOTトウモロコシ       CBOT大豆
05月限 2026 637'75 -5'75  599'25 -5'75  454'25 +0'50  05月限 1164'50 -10'00
07
月限 2026 650'00 -5'75  607'00 -5'75  462'75 +0'75  07月限 1179'50 -10'75
09
月限 2026 662'00 -5'75  620'25 -5'25  467'00 +1'25  08月限 1173'25 -10'75
12
月限 2026 678'25 -5'25  638'75 -5'75  482'25 +0'50  09月限 1151'75 -10'50

米国現地2026421日(火)
限月     KCBT硬質冬小麦  CBOT軟質冬小麦 CBOTトウモロコシ       CBOT大豆
05月限 2026 643'50 +8'50  605'00 +8'00  453'75 +1'75  05月限 1174'50 +8'75
07月限 2026 655'75 +8'25  612'75 +6'75  462'00 +1'75  07月限 1190'25 +8'50
09月限 2026 667'75 +8'50  625'50 +6'75  465'75 +2'00  08月限 1184'00 +8'25
12月限 2026 683'50 +9'25  644'50 +7'00  481'75 +2'25  09月限 1162'25 +9'50

米国現地2026420日(月)
限月     KCBT硬質冬小麦  CBOT軟質冬小麦 CBOTトウモロコシ       CBOT大豆
05月限 2026 635'00 -1'75  597'00 +5'75  452'00 +3'25  05月限 1165'75 -1'50
07月限 2026 647'50 -2'50  606'00 +6'75  460'25 +2'75  07月限 1181'75 -1'25
09月限 2026 659'25 -2'50  618'75 +7'00  463'75 +2'50  08月限 1175'75 -0'75
12月限 2026 674'25 -2'00  637'50 +7'25  479'50 +2'50  09月限 1152'75 +0'50

米国現地2026417日(金)
限月     KCBT硬質冬小麦  CBOT軟質冬小麦 CBOTトウモロコシ       CBOT大豆
05月限 2026 636'75 -6'00  591'25 -7'25  448'75 +0'25  05月限 1167'25 +3'50
07月限 2026 650'00 -5'00  599'25 -7'25  457'50 -0'25  07月限 1183'00 +2'50
09月限 2026 661'75 -4'50  611'75 -6'50  461'25 +0'25  08月限 1176'50 +1'50
12月限 2026 676'25 -4'25  630'25 -5'75  477'00 +0'25  09月限 1152'25 +0'50

【2】CBOTトウモロコシ先物の値段と建玉
430日には5月限の建玉がなくなります。

日付  7限値段  出来高   5限建玉  7限建玉 9限建玉 12限建玉  総取組高

04/22 4.6275
04/21
 4.6200  472,429  271,214 653,749 291,382 481,250 1831,968
04/20
 4.6025  489,274  300,193 636,285 291,590 476,629 1836,287

04/17 4.5750  423,162  328,878 619,113 291,025 472,179 1838,645
04/16
 4.5775  460,961  336,697 611,178 289,787 470,090 1832,931
04/15
 4.6050  568,175  344,405 601,345 291,238 465,340 1824,642
04/14
 4.5250  582,890  363,060 594,494 292,305 463,824 1834,153
04/13
 4.5100  616,988  386,038 567,099 281,712 461,533 1814,726

04/10 4.5125  620,685  408,528 530,805 279,991 464,536 1801,209
04/09
 4.5500  555,119  445,145 499,904 275,067 457,432 1794,786
04/08
 4.5800  679,380  486,752 471,838 275,603 456,207 1807,735
04/07
 4.6000  401,564  522,260 453,411 274,919 449,932 1816,790
04/06
 4.6525  266,329  533,398 445,703 276,512 450,609 1823,090

04/03 Good Friday
04/02
 4.6325  393,083  544,634 440,881 275,128 448,963 1825,551
04/01
 4.6500  457,948  544,001 432,713 275,329 447,191 1812,832
03/31
 4.6825  694,692  557,611 433,049 273,381 448,905 1826,697
03/30
 4.6750  367,568  560,770 429,195 273,068 443,367 1820,340

03/27 4.7350  360,179  558,363 419,978 268,671 451,427 1811,733
03/26 4.7800  352,619  573,085 405,358 266,803 442,494 1802,319
03/25 4.7775  341,742  573,085 405,358 266,803 442,494 1796,276
03/24 4.7250  361,857  581,527 400,947 265,778 441,117 1796,424
03/23
 4.7050  584,553  590,563 401,943 265,535 437,634 1801,910

03/20 4.7600  334,308  599,519 399,510 263,102 438,752 1805,561
03/19
 4.8000  468,838  606,688 396,523 259,575 436,766 1802,872
03/18
 4.7450  417,222  605,820 399,086 256,212 429,142 1791,618
03/17
 4.6550  453,806  604,461 390,494 256,348 423,326 1773,499
03/16
 4.6575  603,190  618,028 395,429 257,697 425,664 1794,228


●トランプ大統領、「停戦」無期限延長
トランプ米大統領は421日、イランとの「停戦」について「向こう(イラン)の案が出され、なんらかの形で議論の結論が出るまで」延長すると表明した。
イスラエルとレバノンに関する言及はなかった。

米軍がオマーン湾を封鎖し、イラン船籍の貨物船に自由に発砲し、拿捕できるのであれば、それは「停戦」ではない。イスラエルが勝手気儘にレバノンやパレスチナ、そしてイランで戦争を仕掛けることができるなら、それは「停戦」ではない。ガザにおけるイスラエルの「停戦」と同じものをイランで延長しても、それは圧力と戦争の継続を意味します。

「協議」とか「停戦」とかの言葉は、それが形骸化しているとき、逆のものを意味する。

われわれは実際の通航量、安全航路の運用状況、保険の引受姿勢、船社の運航判断、承認制度の実態を見る。そして、在庫水準、調達先、輸送ルートを含め、サプライチェーン全体の見直しの進捗を通して「安定供給」の回復を展望する。トランプ大統領の「停戦」がそれに資するものであれば評価できるが、そうでないときは情勢の好転はないと思います。

市場は「戦争が終わる」という期待感で反応してきたので、相場はややこしくなる。

●当社の立場と意見
すでに形骸化した「停戦」を将来に向けて延長しても、それは戦争の継続なので、ペルシャ湾-ホルムズ海峡-オマーン湾が「正常化」するわけではない。

(1)実効性のある枠組みの構築という点で、米国とイランのへだたりは大きい。

(2)米イランの「停戦」はすでに形骸化している。米イラン協議は当初から、米国、イスラエル、イランなどの間で不一致があった。ホルムズ海峡はイスラム革命防衛隊(IRGC)によって閉鎖され、停戦は米国の逆封鎖の継続で形骸化した。

(3)本質的なプレイヤーは、当初から「イスラエル」と「イスラム革命防衛隊」です。
「イラン外務省とイスラム革命防衛隊(IRGC)の亀裂」とか「イランの二重権力が正常化をさまたげている」などと報道する向きがあるが、イランの国家体制-政治制度-統治形態に変化は生じていない。この戦争において、当初から「イスラエル」と「イスラム革命防衛隊」(IRGC)が本質的なプレイヤーです。米イラン協議がどのように進行しようとも「一気にかたづく」ことはないと考えています。

(4)安定した航路と調達先を前提とした従来のサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。原油、石油製品、アルミなど、安定供給が損なわれているので、その影響は現物市場で拡大しており、さらに長期化すれば「Critical」になる。

(5)安定供給の回復のためには— 実際の通航量、安全航路の運用状況、保険の引受姿勢、船社の運航判断、承認制度の実態を把握し、在庫水準、調達先、輸送ルートを含め、サプライチェーン全体の見直しを進めなければならない。時間がかかると予想して臨む必要がある。直ちに「戦前に戻る」ことはないと思います。

トランプが「停戦延長」とつぶやいたからといって、戦争が終結するわけでも安定供給が回復するわけでもない。すでに形骸化した「停戦」の延長は、圧力と戦争の継続です。

【1】本日のブレント原油
「安定供給」が損なわれているとき、ブレント原油「39日」がサポート基準と予想してきた。

39日のサポート基準
限月             当社が想定した39日のサポート
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

ICEブレント原油先物 2026422日(水)
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06
月限 2026  99.35
07
月限 2026  93.93
08
月限 2026  89.94
09
月限 2026  87.10
10
月限 2026  84.83
11
月限 2026  83.37
12
月限 2026  82.02

ICEブレント原油先物 2026421日(火) 
限月       始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06月限 2026  94.48  101.15  93.86  98.48  99.06  +5.26
07月限 2026  89.40  95.51  89.12  93.24  93.02  +4.34
08月限 2026  86.21  91.34  86.11  89.46  89.87  +4.52
09月限 2026  84.05  88.40  83.99  86.84  87.08  +3.86
10月限 2026  82.31  86.16  82.31  84.82  85.36  +3.63
11月限 2026  80.98  84.44  80.98  83.26  83.75  +3.28
12月限 2026  79.89  83.00  79.85  81.94  82.10  +2.70

【2】中東原油は、ブレント原油に対しディスカウントに下げたので・・
ブレント原油先物は「39日」がサポートしているが、中東原油は今週、ディスカウトに転落した。アジア市場は「米イラン協議」を契機に「戦争の終結」を思惑したではないかと思います。今週のもっともややこしい動きです。

当社ウェブサイト「わが国石油会社の購入原油価格の基準とCIF予想」は激しい変動です。
プラッツドバイ原油1番限(20264月限)、2番限(20255月限)が、ブレント原油に対してディスカウントを拡大させて下落した。GMEオマーン原油1番限も、ブレント原油以下のディスカウントに下げた。

ブレント原油先物は「39日」を基準にサポートしたが、アジア市場のドバイおよびオマーンの1番限は「米イラン協議」を前に値を崩した。これまでプレミアムの高場を形成していた中東原油が、今週の相場ではブレント原油以下に下げた。

プラッツドバイ原油4月限は1カ月間の平均値)
日付       4月限   5月限   6月限   7月限   8月限   9月限
04/2126)   102.875  90.332  88.212  86.480  84.750  83.345
04/20
26)   101.654  87.841  86.257  84.636  83.137  81.874
04/17
26)   100.446  84.669  83.068  81.779  80.599  79.483
04/16
26)   104.934  93.355  90.057  87.766  85.891  84.569
04/15
26)   105.514  91.502  88.127  86.238  84.644  83.492
04/14
26)   103.007  90.964  87.582  85.647  84.073  82.903

04/1326)   105.525  94.667  90.653  88.238  86.350  85.064
04/1026)   100.753  90.765  87.512  85.337  83.680  82.591
04/0926)   102.703  91.883  87.863  85.300  83.368  82.111
04/0826)   104.152  90.723  87.358  84.677  82.802  81.625
04/0726)   119.053  102.373  93.702  88.840  85.625  83.941
04/0626)   120.432  102.577  93.375  88.114  84.741  82.952
04/0326)   Good Friday
04/0226)   117.251  101.989  93.262  87.595  84.041  82.137
04/0126)   105.125  94.320  88.025  84.209  81.378  80.050

今週の相場で「ブレント/ドバイ」「ブレント/オマーン」の価格差はブレント原油を下回ってディスカウントに下げた。

ドバイ原油およびオマーン原油期近が大きく下げてきたので、米イラン協議をめぐる目の前の印象が変わると、アジア向け中東原油は再び変動する可能性が高いと考えています。

アジア市場の査定は「午後530分」です。630分には、本日の査定価格をウェブサイトで更新します。

財務省貿易統計3月原油CIFは「日報」(石油-2)で送信。


昨日421日(火)は一斉に「日銀利上げ 4月→6月」のニュースが流れた。

ロイター 2026420午後 6:18 GMT+9
日銀が427日、28両日に開催する金融政策決定会合で、追加利上げを見送る公算が大きいことが20日、分かった。中東情勢を巡る​不確実性がなお残り、利上げを急ぐ必要はないとの判断が‌浮上している。物価上振れ圧力への対処も求められるなか、停戦協議の先行きにも左右されるが、ぎりぎりまで情勢を見極めた上で最終判断す​るとみられる。複数の関係筋が明らかにした。

時事通信 20264210851分配信
日銀が42728両日に開く金融政策決定会合で、追加利上げを見送る方向で検討に入ることが20日、分かった。中東情勢の緊迫化が長引き、先行き不透明感が依然として払拭できないためだ。日銀は、米国とイランの停戦交渉の行方などを会合ぎりぎりまで見極めた上で最終判断する。 日銀内では、少なくとも6月の会合まで待つべきだとの意見がある。

日本経済新聞 2026421 16:16
日銀が42728日に開く金融政策決定会合で、政策金利を0.75%で据え置く公算が大きくなった。中東情勢の混迷が続くなかで日本の経済・物価情勢に与える影響をまだ見極めきれず、追加利上げの是非の判断は次回の6月会合に持ち越す。

ブルームバーグ 2026421 at 18:20 JST
日本銀行は今月の金融政策決定会合で、中東情勢による経済・物価への影響が不透明な状況を踏まえ、政策金利を0.75%程度に据え置く公算が大きい。物価の上振れリスクが意識される中、利上げ姿勢は維持する見通しだ。複数の関係者への取材で分かった。

おそらく日本銀行植田和男執行部の「リーク」=地ならしだと思います。
高市早苗政府の経済金融、財政政策も柔軟になることを期待し、当社もそれに合わせます。

●日銀「4月利上げ見送り」「6月延期に向けた地ならし」
日銀は4月会合で政策据え置き、利上げ姿勢は維持-関係者
ブルームバーグ(伊藤純夫、藤岡徹)の記事を転載します。

日本銀行は4月の金融政策決定会合で、中東情勢による経済・物価への影響が不透明な状況を踏まえ、政策金利を0.75%程度に据え置く公算が大きい。物価の上振れリスクが意識される中、利上げ姿勢は維持する見通しだ。複数の関係者への取材で分かった。

関係者によると、米国とイランの対立の行方は依然として不透明で、ホルムズ海峡の閉鎖が一段と長期化し、原油や化学製品などの供給制約に直面するリスクも無視できない。原油高に伴う物価上昇が一時的か、持続的なものかを現時点で判断することは難しいという。

政策判断は中東情勢に大きく左右されるため、前提となる見通しを含めて直前まで情報やデータを見極めて利上げの必要性を判断すると関係者は語った。42728日の会合で政策金利の据え置きを決めても、次の6月会合も視野に利上げ姿勢を維持する可能性が高いとしている。

日本の政策金利は主要7カ国(G7)で最も低く、実質金利は極めて低い水準にある。原油高による物価の上振れと海外への所得移転などに伴う景気の下振れの両方向のリスクに直面している中で、金融政策判断は他の主要中銀よりも複雑なものにならざるを得ない状況だ。

今月会合で議論する新たな経済・物価見通しでは、消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)について、原油高を主因に2026年度を大きめに上方修正する公算が大きいと関係者は指摘した。緩和的な金融環境の継続が物価上昇圧力を一段と強める可能性があり、引き続き利上げで緩和調整を進めていく姿勢を維持する方針だという。

中長期的に賃金と物価が共に緩やかに上昇していく構図を大きく見直す必要はないと現時点で日銀はみている。政策判断で重視している基調的な物価上昇率が2%を上抜けていくことを回避するためにも、今月の利上げが適切との主張が日銀内にある。

円相場は1ドル=160円前後で推移しており、2024年夏に当局が為替介入に踏み切った水準に近い。円安の継続はさらなる物価上昇圧力につながり得るため、4月会合での日銀の情報発信のあり方を左右する要因となる可能性がある。 

日本銀行は、円安によるインフレ・リスクを安定させるために、より迅速な利上げに動く必要がある。高市早苗政府の財政政策のスタンスも、日本国債と日本円を安定させる方向に転換する必要がある。そして、高市政府の経済金融、財政政策が柔軟になることを期待します。
日銀が「4月利上げ見送り」「6月延期に向けた地ならし」なら、当社もそれに合わせます。

今後は「6月利上げに向けた行程」として分析します。

●米国債の利回りと為替(ドル円)
4
22日(水)「1㌦=159.75159.25158.75円」

米国     米30年債  10年債 2年債   日本
日付     利回り  利回り  利回り    日付  東京仲値

04/2126)  4.89   4.30   3.78   04/22 159.75159.25158.75
04/20
26)  4.88   4.26   3.72   04/21   159.01
04/17
26)  4.88   4.26   3.71   04/20   159.01

04/1626)  4.93   4.32   3.78   04/17   159.42
04/15
26)  4.89   4.29   3.76   04/16   158.82
04/14
26)  4.87   4.26   3.76   04/15   158.91
04/13
26)  4.90   4.30   3.78   04/14   159.23
04/10
26)  4.91   4.31   3.81   04/13   159.88

04/0926)  4.90   4.29   3.78   04/10   159.30
04/08
26)  4.89   4.29   3.79   04/09   158.92
04/07
26)  4.90   4.33   3.81   04/08   158.65
04/06
26)  4.89   4.34   3.84   04/07   159.85
04/03
26)  4.91   4.35   3.84   04/06   159.77

04/0226)  4.88   4.31   3.79   04/03   159.70
04/01
26)  4.91   4.33   3.81   04/02   158.72
03/31
26)  4.88   4.30   3.79   04/01   158.87
03/30
26)  4.91   4.35   3.82   03/31   159.88
03/27
26)  4.98   4.44   3.88   03/30   159.99

03/2626)  4.93   4.42   3.96   03/27   159.60
03/25
26)  4.89   4.33   3.84   03/26   159.52
03/24
26)  4.94   4.39   3.90   03/25   158.66
03/23
26)  4.91   4.34   3.83   03/24   158.47
03/20
26)  4.96   4.39   3.88   03/23   159.52

03/1926)  4.83   4.25   3.79   03/20   春分の日
03/18
26)  4.88   4.26   3.76   03/19   159.88
03/17
26)  4.85   4.20   3.68   03/18   159.19
03/16
26)  4.86   4.23   3.68   03/17   159.37
03/13
26)  4.90   4.28   3.73   03/16   159.43

戦争を終結させるにも、物流機能を回復させるにも、想定以上の時間がかかります。

(1)実効性のある枠組みの構築という点で、米国とイランのへだたりは大きい。

(2)米イランの「停戦」は事実上、すでに形骸化している。
米イラン協議に関与しているパ
キスタン筋によると、「停戦」は米東部時間422日午後8時に期限切れとなる。しかし、この「停戦」は当初からイスラエル、米国、イランなどの間で不一致があり、ホルムズ海峡はイスラム革命防衛隊(IRGC)によって閉鎖されており、停戦は米国の逆封鎖によって形骸化しています。

(3)本質的なプレイヤーは、当初から「イスラエル」と「イスラム革命防衛隊」です。
メディアのなかでは「イラン外務省とイスラム革命防衛隊(
IRGC)の亀裂」「イランの二重権力が正常化をさまたげている」などと報道する向きがあるが、イランの国家体制-政治制度-統治形態に変化は生じていない。この戦争において、当初から「イスラエル」と「イスラム革命防衛隊」(IRGC)は本質的なプレイヤーです。当社は、米イラン協議がどのように進行しようとも「一気にかたづく」ことはないと考えています。

(4)安定した航路と調達先を前提とした従来のサプライチェーンマネジメントは成り立たなくなった。原油、石油製品、アルミなど、安定供給が損なわれているので、その影響は現物市場で拡大している。長期化するにともなって「Critical」になる。物事にはそれぞれ、必要とする時間を見込んでおかなければならないと考えています。

「安定供給」が損なわれているとき、ブレント原油「39日」がサポート基準です。

【1】今朝のICEブレント原油先物

39日のサポート基準
限月              当社が想定した39日のサポート
ICEブレント202606月限     93.18 - 93.72ドル
ICEブレント202607月限     88.19 - 88.95ドル
ICEブレント202608月限     84.01 - 85.23ドル
ICEブレント202609月限     79.00 - 82.40ドル
ICEブレント202610月限     78.05 - 80.15ドル
ICE
ブレント202611月限     77.84 - 78.41ドル
ICE
ブレント202610月限     76.00 - 77.06ドル

ICEブレント原油先物 2026421日(火)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06
月限 2026  94.48
07
月限 2026  89.40
08
月限 2026  86.21
09
月限 2026  84.05
10
月限 2026  82.31
11
月限 2026  80.98
12
月限 2026  79.89

ICEブレント原油先物 2026420日(月)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06月限 2026  96.12  97.50  92.75  95.48  93.80  +1.38
07月限 2026  91.00  92.17  88.48  90.43  88.68  +0.52
08月限 2026  87.10  88.67  85.35  87.20  85.35  +0.14
09月限 2026  84.30  86.11  83.22  85.00  83.22  +0.09
10月限 2026  83.29  84.18  81.73  83.28  81.73  +0.58
11月限 2026  81.52  82.91  80.47  81.92  80.47  +0.51
12月限 2026  80.50  81.82  79.40  80.78  79.40  +0.03

ICEブレント原油先物 2026417日(金)
限月      始値   高値   安値  帳入値  終値   前日比
06
月限 2026  98.45  98.98  86.09  90.38  92.42  -5.79
07
月限 2026  92.77  93.10  83.44  86.51  88.16  -4.64
08
月限 2026  89.11  89.39  81.45  83.86  85.21  -4.05
09
月限 2026  86.73  86.97  79.96  82.01  83.13  -3.72
10
月限 2026  84.94  85.13  78.68  80.54  81.15  -3.90
11
月限 2026  83.62  83.76  77.65  79.41  79.96  -3.75
12
月限 2026  82.48  82.65  76.75  78.45  79.37  -3.24

市場人気は「すぐにでも戦争が終わる」と期待しているので、中東原油のプレミアムが縮小している。

【2】ブレント/ドバイの価格差

国際原油取引の指標である「ICEブレント原油先物」が「1ドル」変動したとき、ドバイ原油も同じ値幅を動くというわけではない。市場が「戦争の終結」期待をつのらせると、アジア向け中東原油の価格指標であるドバイ原油やオマーン原油期近は「ブレント原油に対するプレミアム」を低下させている。

ブレント原油先物は「39日」がサポートしているが、アジア向け中東原油はそのプレミアムが低下した。「すぐにでも戦争が終わる」との市場の期待感は、期近から中東原油のプレミアムを引き下げた。

1番限、2番限で「ブレント/ドバイ」の価格差が縮小している。

すでに「ブレント/ドバイ」の価格差を詰めてきているので、米イラン協議をめぐる目の前の印象が変わると、アジア向け中東原油は再び変動する可能性が高い。価格差の伸縮もひとつの運動です。

プラッツドバイ原油
日付       4月限   5月限   6月限  7月限   8月限   9月限
04/2026)   101.654  87.841  86.257  84.636  83.137  81.874
04/17
26)   100.446  84.669  83.068  81.779  80.599  79.483
04/16
26)   104.934  93.355  90.057  87.766  85.891  84.569
04/15
26)   105.514  91.502  88.127  86.238  84.644  83.492
04/14
26)   103.007  90.964  87.582  85.647  84.073  82.903

04/1326)   105.525  94.667  90.653  88.238  86.350  85.064
04/1026)   100.753  90.765  87.512  85.337  83.680  82.591
04/0926)   102.703  91.883  87.863  85.300  83.368  82.111
04/0826)   104.152  90.723  87.358  84.677  82.802  81.625
04/0726)   119.053  102.373  93.702  88.840  85.625  83.941
04/0626)   120.432  102.577  93.375  88.114  84.741  82.952
04/0326)   Good Friday
04/0226)   117.251  101.989  93.262  87.595  84.041  82.137
04/0126)   105.125  94.320  88.025  84.209  81.378  80.050

※アジア市場の査定は「午後530分」です。630分には、本日の査定価格をウェブサイトで更新します。

●明日422日(水)は、財務省貿易統計「3月原油CIF」発表です。


↑このページのトップヘ