【1】商品先物市場の「政治化」
当社は、政治的な話にかかわりたくない。
しかし、市場の思惑人気は10月から11月、トランプに歩調を合わせて「政治化」している。
直截に言えば・・
「トランプとロシア・プーチンがにぎる」思惑 → 石油市場の原油売り
「トランプと中国・習近平がにぎる」思惑 → 農産物市場の大豆買い
ウクライナは、いずれ米国の和平案に合意する。
欧州をめぐって、トランプとロシア・プーチンがにぎると、
ロシア原油の供給が増加し、原油が供給過剰になるとの思惑で、原油の売りを仕掛ける。
中国は、いずれ米国産の買い付けを再開する。
アジア・太平洋地域でトランプと中国・習近平がにぎると、
米国産農産物の中国向け出荷が増加するとの思惑で、米国大豆に買い圧力が膨らんでいる。
「トランプとロシア・プーチンがにぎる」「トランプと中国・習近平がにぎる」
これが、あたらしい「平和の秩序」という思惑が10月最終週から11月相場で拡大した。
【2】昨夜11月25日(火)21時42分~44分の原油売り
調べてみると、ABCニュースが米当局者の話として「ウクライナが和平案の条件に合意した」と伝えていた。
ジュネーブで11月23日に行われた米国とウクライナの協議を経て、和平提案の項目は当初の28から19項目に絞り込まれた。ウクライナ大統領府のブルシロ副長官は、今後の解決の核心である領土問題に関する議論は、ウクライナ大統領と米大統領の直接会談で取り組む必要があるとしている。
米国とロシアの代表団は、アブダビで会談を続けている。事情に詳しい関係者によると、ウクライナ軍のキリロ・ブダノフ情報部長も、協議のためアブダビ入りしている。
トランプ米大統領は11月24日(月)、ウクライナとの交渉に「大きな進展」があったと示唆した。「ウクライナ和平」の合意が近いとの憶測が高まっていた。
昨夜11月25日(火)東京時間午後9時42分~44分の原油売りは、ABCニュースが米当局者の話として「ウクライナが和平案の条件に合意した」と伝えたことに反応した。
(ⅰ)ロシア石油産業は制裁下にある。
(ⅱ)欧州「和平」合意が実現すれば、国際的な原油供給量が増加する。
(ⅲ)原油価格から地政学的なプレミアムが剥がれ落ちる。
「トランプとロシア・プーチンがにぎる」思惑で10月から11月、原油売りが続いている。
農産物市場では「米国大豆買い」の思惑が続く。
米国農産物の輸出検量は9月1日~11月20日の累計で、米国大豆1093万9,477トン。
前年同期の累計 1970万7,439トンから半減している。
米国の大豆輸出は前年同期比半減しているが、その分、市場人気はますます「中国による米国産買い」に期待する。ブラジル大豆よりも強気になり、米国大豆を押し上げる。
「トランプとロシア・プーチンがにぎる」「トランプと中国・習近平がにぎる」
これが「平和の秩序」という思惑が、10月から11月相場で
石油市場の「原油売り」、農産物で「大豆買い」になってあらわれている。
昨夜11月25日(火)東京時間午後9時42分~44分の原油売りは、ABCニュースが「ウクライナが和平案の条件に合意した」と伝えたことに反応したものであった。
当社は、商品先物市場の「政治化」に同調しません。
これら観測はポジショントークです。
原油の売り方は、すでに原油を売っていると考えています。
大豆の買い方は、すでに米国大豆を買っていると考えています。