●トランプの傾向とパターン
トランプ大統領は、原油相場が上振れると「沈静化」させようとする。
「イランに対して勝利した」
「協議が進展した」
「合意は近い」
これまで何度も繰り返している。
5月5日(水)は「完全かつ最終的な合意に向けた大きな進展があった」と発信し、ホルムズ海峡における船舶通航支援作戦「プロジェクト・フリーダム」を停止した。
原油相場はそれを受けて「5月6日安値」「5月7日安値」をつけた。
5月23日(土)にも米ニュースサイトのアクシオスが「米国とイランが60日間の停戦延長を含む合意に近づいている」と伝えた。ニュースに目新しさはなかった。
当社は「今回も同じ」と考えて「5月6日安値」「5月7日安値」を下値の目安にした。
おおざっぱな目安
. 下値の見当 5月6日安値 5月7日安値 次の攻防
ICEブレント07月限 [5月29日(金)納会]
ICEブレント08月限 92.93 92.29 → 96.30-96.40ドル
ICEブレント09月限 89.36 89.08 → 93.30-93.40ドル
ICEブレント10月限 86.38 86.30
ICEブレント11月限 83.90 84.02
ICEブレント12月限 81.85 82.11
月末[最終取引日]前のテクニカル
一般的に言って、月末納会までに「1番限の建玉は手仕舞いしなければならない」ので、値動きもそれを反映する。ガルフ・マーカンタイル取引所(GME)のオマーン原油先物はとくに月末納会[最終取引日]前がややこしくなります。
GMEオマーン原油は納会前の動きが「不規則になる」特徴がある。
●アジア査定時間の「ブレンド原油とオマーン原油」の価格差
(ⅰ)アジア査定時間 東京時間午後5時30分(GMT 08:30)の価格差です。
(ⅱ)5月最終週は「ブレント/オマーン」の価格差が「常軌を逸した変動」になった。
5月29日(金) 7月限 8月限 9月限 10月限 11月限 12月限
ブレント原油 93.84 92.62 90.60 88.63
86.91 85.46
オマーン原油 97.32 89.60 87.72 85.86
84.21 82.71
価格差 +3.48 -3.02 -2.88 -2.77
-2.70 -2.75
5月28日(木) 7月限 8月限 9月限 10月限 11月限 12月限
ブレント原油 96.76 94.64 92.17 89.81
87.79 86.04
オマーン原油 103.49 85.49 83.24 81.10
79.27 77.68
価格差 +6.73 -9.15 -8.93 -8.71
-8.72 -8.36
5月27日(水) 7月限 8月限 9月限 10月限 11月限 12月限
ブレント原油 96.69 93.77 90.96 88.35
86.25 84.50
オマーン原油 92.39 87.03 84.67 81.88
79.55 77.58
価格差 -4.30 -6.74 -6.29 -6.47 -6.70
-6.72
5月26日(火) 7月限 8月限 9月限 10月限 11月限 12月限
ブレント原油 99.32 96.34 93.40 90.57
88.32 86.39
オマーン原油 95.57 90.83 87.94 85.32
82.58 80.31
価格差 -3.75 -5.51 -5.46 -5.25 -5.74
-6.08
5月22日(金) 7月限 8月限 9月限 10月限 11月限 12月限
ブレント原油 105.46 101.93 98.14 94.72
91.81 89.50
オマーン原油 103.60 100.52 97.44 94.72
92.03 89.80
価格差 -1.86 -1.41 -0.70 -- +0.22 +0.30
5月29日(金)の納会前のオマーン原油7月限は「ディスカウント」から「プレミアム」に変動した。「オマーン原油8月限」は、ブレント原油との価格差が「-9ドル」に拡大し、29日(金)には「-3ドル」に縮小した。
オマーン原油8月限の「-9ドル」価格差は、中東原油が「ずぶずぶの荷余り」になっているかのような価格形成です。5月29日(金)の納会前の動きは、とても不規則なもので、将来の推定の基準になるものではなかった。
●プラッツドバイ原油の変動
プラッツドバイ原油も同じで、月末の最終週は通常では考えられない価格差の変動となった。
5月29日(金)のプラッツドバイ原油(CMEのデータ)
. ICEブレント原油 プラッツドバイ原油 価格差
07月限 92.05ドル 05月限 月間平均値
103.147ドル
08月限 91.12ドル 06月限 88.379ドル -2.741ドル
09月限 89.11ドル 07月限 85.298ドル -3.812ドル
10月限 87.22ドル 08月限 83.648ドル -3.572ドル
11月限 85.60ドル 09月限 82.559ドル -3.041ドル
12月限 84.18ドル 10月限 81.652ドル -2.528ドル
5月28日(木)のプラッツドバイ原油(CMEのデータ)
. ICEブレント原油 プラッツドバイ原油 価格差
07月限 93.71ドル 05月限 月間平均値
102.545ドル
08月限 92.70ドル 06月限 87.628ドル -5.072ドル
09月限 90.82ドル 07月限 85.639ドル -5.181ドル
10月限 88.96ドル 08月限 84.160ドル -4.800ドル
11月限 87.31ドル 09月限 83.248ドル -4.062ドル
12月限 85.81ドル 10月限 82.459ドル -3.351ドル
5月27日(水)のプラッツドバイ原油(CMEのデータ)
. ICEブレント原油 プラッツドバイ原油 価格差
07月限 94.29ドル 05月限 月間平均値
102.123ドル
08月限 92.25ドル 06月限 86.198ドル -6.052ドル
09月限 90.00ドル 07月限 84.362ドル -5.638ドル
10月限 87.86ドル 08月限 82.868ドル -4.992ドル
11月限 86.03ドル 09月限 81.880ドル -4.150ドル
12月限 84.44ドル 10月限 81.049ドル -3.391ドル
「ブレント/ドバイ」の価格差は、-2ドルや-3ドルならこれまで経験的に何度も見てきた。しかし、「-5ドル」や「-6ドル」の価格差にひらくと持続するものではない。
●今後の6月、7月相場に向けて
米国とイスラエルによるイラン攻撃から3カ月が経過し、6月は4カ月目に入る。
そのかん原油先物では建玉が形成されているので、取組内部要因の重みも増している。
単純ではないと考えています。
今週の6月第1週は、サウジアラムコが「7月調整項」を通知してきます。
おそらく6月5日(金)に明らかになると思います。
事前予想では、アジア向け調整項が「バレルあたり数ドル」の引き下げになる。
6月の本格取引は、サウジアラムコの「7月調整項」を見てからになる可能性が高い。
差し当たりは日々の価格を分析し、6月の秩序とパターンを見出したいと思います。
おおざっぱな目安
. 下値の見当 5月6日安値 5月7日安値 次の攻防
ICEブレント08月限 92.93 92.29 → 96.30-96.40ドル
ICEブレント09月限 89.36 89.08 → 93.30-93.40ドル
ICEブレント10月限 86.38 86.30
ICEブレント11月限 83.90 84.02
ICEブレント12月限 81.85 82.11
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