日銀金融政策決定会合後の総裁記者会見で円安加速 153円→154円
植田和男総裁が日本国内の「賃金」「春闘」を指標にする金融政策運営を主張。
金融市場は日銀植田執行部に政策対応が遅れるリスクを懸念。

金融政策の目標は物価の安定であって、賃金がその先行指標になるものではない。

総裁記者会見 20251030日(木)午後330分~
「関税政策による収益下押し圧力が作用するもとでも、企業の積極的な賃金設定行動が途切れることがないかどうか、もう少し確認したいと考えています。今後は 15%の関税率を前提とした収益計画のもとで、来年の春季労使交渉に向けた労使の対応方針が明らかになってくるほか、本支店を通じたヒアリング情報も随時蓄積されていきます。これらを用いて、企業の賃金設定スタンスや具体的な賃金の動向を分析し、賃金と物価がともに緩やかに上昇していくメカニズムが維持されていくかどうか、確認していきたいと考えています。」「来春闘の予想を今申し上げるには材料が不足していると思いますけれども、取りあえず、今年の春闘の結果±αくらいであると予想しているという程度にとどめさせて頂きたいと思います。ただ、セクター的にということで申し上げれば、関税の影響で収益に特に下押しの影響が既に出ています製造業、更にその中でも自動車関係というところは注意深くみていきたいなと思っています。」

「先行きを展望して今後の消費を決める一つの要因として、私どもも注目していますのは、最初に申し上げましたように、来年度の春闘にかけての賃金の動きがどれくらいになるかという点でございます。」「当面注目していますのが、来年の春闘に向けての労使の交渉姿勢がどのようなものになるかというところであります。この辺りを含めてもう少しデータをみたいというのが、今回現状維持に据え置いた理由になります。」

「春闘に関する動きについて、12月までにどうか、情報はどれくらい集まるかというご質問ですが、本当に最終の春闘の妥結の賃金上昇率がどれくらいになるか、ということについて、きちんとした姿を知るまで待ちたいということではなくて、取りあえず私が申し上げているのは、初動のモメンタムがどういう感じになるかというところをもう少し情報を集めたいということでございます。」「今日、金利を据え置いた理由は、繰り返しになりますが、海外経済等を巡る不確実性が高い中で、特に国内の積極的な賃金設定行動が維持されるかどうかについてもう少しデータをみたいというところでございます。そういう点について、私どもの納得がいけば、それは政治状況にかかわらず、金利を調整するということになるというふうに考えております。」